第80話 俺を「つなぐ」、彼女の意味
[6/6]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
! それならワタクシは、この双頭の最終兵器で挟み込んで差し上げますッ!」
「……それ以上はダメ。試合前に死んじゃう……」
「では、私達は一旦、荷物の……整理にっ……!」
「――うふふ、そんなに行きたかったら、行って来たら? 荷物運びなら、こっちにも男手が居るし」
「……すみません。それではお言葉に甘えて、少し失礼します。――三人ともぉぉぉぉっ! 揃いも揃って、龍太君に何してるのよぉぉぉっ!」
すると、今度は所長さんに背中を押されたかのように、救芽井までもが荒ぶりだした! 光の速度で、こっちに猛突進してくるッ!?
四人の美少女に囲まれ、もみくちゃにされる。これが男の夢だとか思うヤツがいるなら、俺はそいつを殴りに行きたい。
高二男子、痴情のもつれで窒息死。――そんな死に方は、いやぁぁぁぁッ!?
悲鳴を上げることすら出来ず、美少女集団という渦潮に囚われている俺の視界から、次第に「空」という概念が消えていく。
四郷が「新人類の身体」ならではの腕力を発揮して全員を引っぺがすまで、その一方的な蹂躙は、留まるところを知らなかった……。
「……ようやく来たな、一煉寺君」
「あれが一煉寺龍太、か。ふん、かの『一煉寺』の名も、堕ちるところまで堕ちたようだな……しかし伊葉、貴様よくも堂々とオレの前に――」
「やめて、凱樹。今はコンペティションを優先して」
「――ふん、まあいい。貴様らが何をしようと、正義は必ず勝つ。必ずな」
そして、研究所の入口で交わされていたそんな会話など、聞き取れるはずもなかった。
……あっ、また美少女四人が群がって来――ぬわーッ!?
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ