暁 〜小説投稿サイト〜
フルメタル・アクションヒーローズ
第3章 束の間の休息
第76話 修羅場の朝
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られない……。

 こんな一般的感性が行方不明な状況のまま、朝を過ごさなければならない、という状況にため息をこぼしながら、俺は一人席につく。

 久水との関係。矢村の気持ち。そして四郷研究所とのコンペティション。
 もし夏休みの宿題に絵日記でもあれば、さぞかしいいネタになっていたことだろう。ソレを担任が信じるかは別として。

 そんな予測不能奇想天外な今後を憂いつつ、俺は女性陣の騒動を尻目に窓を眺め――

 ――固まった。そして、自ずと目を見開いてしまう。

 快晴の空に包まれた世界に映り込む、白い装束。
 木陰の中に立っている分、その白さはより際立っているように見えた。隠れているつもりは……恐らくないのだろう。

 そうして図太い木の枝の上に立ち、真っすぐに俺を見つめる白銀の仮面。その姿を、俺は知っている。

 ……なんで、あんたがここにいる!?

 ――「必要悪」!

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