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世界をめぐる、銀白の翼
第七章 C.D.の計略
動き出す魔人
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ことに対しても「買い物中、品物に手を伸ばしたけどうまく取れなかった」程度弐しか思っていない。


「うーむ、お前ひとりからでもいいが、やはり数が多いに越したことはない、か」

「おまえ・・・何言ってるんだ?」

「まあいい。俺の言葉はわかるな?人間。その魔石、取るぞ」


まるで当然のごとく言い放つ。
自分にそれができないはずがないと。

それは自惚れでもなんでもなく、彼の確固たる自信によるもの。
そして、おそらくそれは実現するだろう。


もしも、彼がいなかったら。



ガキン!!

「む・・・・なんだ貴様」

「へっ!!何のつもりか知らねーけどな、暴れるってんなら相手になるぜ!!」

「キバット族・・・・」

キバットのアタックに、小さな火花を散らして男の手がぶれる。
その姿を見ての男の発言からして、彼は何らかの魔族なのだろう。


「では、まさかここに?」

そしてこの発言。
それを裏付けるかのように、一人の青年が告げた。


「その子たちは僕の友達だ」

「ガブッ!!」

「何のつもりか知らないけど、傷つけるなら相手になる」

青年の手にキバットが噛み付き、その身体に皇魔力が注がれる。
周囲になるのは、笛のような高音。


彼がその従者を手にし、そこに止めつけ叫ぶと

「変身!!」

「キバ・・・ファンガイアの王か!!!」


ファンガイア王族のためにあつらわれし、王位継承の鎧・キバ。

その装甲を纏った渡が、男の前に立ちふさがる。




「一体何が目的なんですか?」

「そんなことは決まっている」


キバの問いに、男が猛る。
静かに踏み込み、牙を剥き出し、爪を立たせて


「我ら一族、レジェンドルガの繁栄のために、消えてもらうぞファンガイア!!!」


標的を変え、キバに襲い掛かる男。


店の外は、真っ赤に染まっていた。



to be continued

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