第七章 C.D.の計略
動き出す魔人
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ゃん」
と、渡はその声に反応してクルリと反転する。
ココだけなら普通の遭遇シーンだが、まあ今の渡は前述通りの状態なわけで
どうも、なんてゆかが手をひらひらさせた瞬間、明日がもつれてその場にクラリと揺れて、そのままバタリと倒れてしまった。
「きゃー!?わ、渡さーん!?」
「やっべ、これやっべ。おい嬢ちゃん、どっかここらで休める場所あるか?」
「あ、はい!えっと・・・・じゃあ・・・・」
キバットの問いに、即答するも言葉を詰まらせるゆか。
最終的には渡を連れて、彼女はなじみの店へと足を運んだ。
彼女のバイト先でもある、ツィベリアダへ。
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「で、今に至ると」
「うん、今お店大丈夫だったかな?駆くん」
ところ変わってツィベリアダ。
そのボックス席で顔を上に上げてぐでっとしている渡を横目に、カウンター席でそんなことを話すゆいの相手は皐月駆。
予知能力を持ち、その未来を手繰る魔眼を持つ少年だ。
今日は彼だけバイトの日らしく、オーナーも店を任せてどこかに出てしまっている。
実質貸し切り状態だ。
「まあ「EARTH」のほうに連絡入れたから、たぶん誰か迎えに来るよ」
「おう、たすかったぜ〜。俺一人じゃ家まで渡連れてけないし」
「でもゆか、よくあの人ごみの中で渡さん見つけたな」
「うーん、正直蝙蝠さん居なかったらわかんなかったよ?」
「「え」」
彼女は気づいていない。
裏を返せば「渡個人だとよくわかんなかった」ということに。
「ていうか、「EARTH」の人たちってほかが濃すぎて・・・・」
「ああ・・・・」
否に納得してしまう二人。
確かに「EARTH」、しかもライダー勢は個性的な人が多すぎる。しかも強烈なほどに。
だがこの少女、そんな渡をキバットと協力してズルズルとここまで引き摺ってきたのだ。
よく誰にも声かけられなかったな。というかあまりにもシュールな絵である。
「ふう、じゃあそろそろ店締めるか」
「あれ、今日は早め?」
「黒田さんがいないから、今日は早引きなんだ。先帰ってるか?」
「うぅん。待ってるよ」
そんなことを言いながら、夕焼けに沈んでいく外の光の中で店じまいの片づけを進める二人。
そして、最後のほうになって
「あー」
「あぅー」
渡のことを思い出した。
よほど疲れたのか、ぐっすり眠っている。
外はいまだに夕焼けで赤いが、多分すぐに暗くなるだろう。
「どうし
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