第七章 C.D.の計略
輝きを超えた煌き
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が、アギトの姿はバーニングフォームだ。
いや「まだ」バーニングフォームだというべきか。
その装甲は少しずつ剥げていき、その下には新たなる姿が隠れている。
そして全身からは、光があふれるかのように瞬いていた。
「そうか・・・・エクスカリバーの光が、シャイニングへの呼び水となったか・・・!!」
「オルタ。この世界にいるのは、人間だ。こういうのもなんだけど、この世界は俺たちの世界だ」
「ふん・・・・それっぽいこと言うようになったじゃないか。そうさ。だからその世界をあるべき姿に戻すんだ!!」
パキッ
装甲が割れる。
「でもそのために、今までの居場所を奪われる人がいる」
「そういう世界なのだから、仕方がない。正しい世界のために、悪に染め上げなければならないんだ」
パキッ
装甲が落ちる。少しずつ、少しずつ。
「だめだ。誰の、どんな人の居場所も、誰も奪うことなんてあってはならない」
「だが奪われるのがこの世界だ!!見て見ろ!!新たな世界に希望を思って生み出された僕すら、世界の悪意にその意味を奪われた!!」
正しくあろうと思った。
その世界のほうがどれだけいいか。
でも現実は違った。
胸躍らせて旅した世界は、素晴らしいものの陰に隠れたドス黒い悪意のほうが圧倒的に多かった。
「だから俺は許さない。この世界にそうあろうとしてきた君を染めたその悪意を。そして、それを体現しようとする君を」
居場所を奪われる辛さ、苦しさを知りながら、それをやろうとしているお前は、誰よりも居場所を奪うことを許されないというのに。
パキンッ
装甲が、落ちる。
「居場所を奪われない?そんなものは夢だ!!あるわけないんだよ!!」
「たとえ、それを夢だと笑っても構わない。だけど」
―――――――どんなことがあったとしても、人の居場所を当然だと言って奪おうとするお前を、俺は決して認めない!!!
ゴォッッ!!
吹き荒れる風。この大空洞の濃い魔力を晴らしていくような、神々しい光。
「輝きか・・・・だがバーニングで勝てなかったというのにその姿で―――」
そう、シャイニングフォームは確かにアギト最強の姿だが、パワーにおいてはバーニングフォームのほうが高い。
それを正面から破ったオルタに、今更シャイニングではねじ伏せられるのではないか?
しかしそれは、この姿がシャイニングなら、だが
「シャイニングじゃ、ない」
割れる装甲。
その下から覗く新たな装甲。
そこから放たれる輝き。
シャイニングフォームへは、通常太陽の光を受けて移行するフォームだ。
だが、今のこの光はその輝きと
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