第七章 C.D.の計略
驚異の逆転
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ば能力を取られ、しかし時間稼ぎを行わねばならない。
目の前の女の力量から見て、そんなことは無理だということはわかり切っていた。
「その悪の力、ぜひボクのものに―――ッ!?」
足を前に。
しかし、オルタの身体は動かない。
彼女は英霊。
反英霊だとしても、その力は魅力的だ。
加えてその属性は悪。オルタとしては是非とも自分の力の一つに加えたかった。
だが動けない。
気づけば硬直は足だけにはとどまらず、腰からさらに上体へと広がっている。
繰り返すが、彼女は英霊だ。真名をメデューサ。
この怪物の逸話は有名すぎる。
絶世の美女。蛇の髪の毛。
そしてその眼を見た者は―――――
「石化―――!!!」
ライダーの眼光が怪しく光る。
見るだけで対象を石化させるこのキュベレイならば、なるほど確かに時間稼ぎにはもってこいだ。
そして更に、彼女には奪われた力を奪い返す策がある――――!!!
「自己封印・・・・」
「まずいそれは」
「暗黒神殿ッッ!!!」
ズシッ!!と、その場の空気が赤く染まり、一気に重くのしかかる。
本来は彼女の魔眼を抑えるための結界であるそれを、対象に向けて展開することで敵の能力を抑え込む。
そして、必要なポイントに陣を書き込めば、それは更に発展する。
「覚悟してください」
総てを奪うには無理かもしれない。
だが、少なくとも桜が奪われた能力を、奪い返すことくらいはできるはず。
「他者封印・鮮血神殿」
魔法陣の打ち込みは一瞬ですむ。
そんなに広い範囲でなくて済んだのが幸いだ。
オルタの身体から、魔力が漏れ出て能力が解けだす。
体を覆う装甲が融解し、煙を上げて地面へと水滴となって落ちていく。
「クッ・・・・!!」
「むぅ・・・!!」
息の詰まるような声を上げるオルタに、踏ん張りを利かすライダー。
見た目の損害は軽微だが、ライダーかがけている力は全力だ。
仕掛けている術者はこちらだというのに、この能力すら奪い取られそうなのだから。
一瞬でも気をゆるめば、吸収されるのは自分たちだ。
しかし
「おぅっ!?」
バシュゥ!!と、ついに限界を迎えたのかオルタの変身が解ける。
すると、身体から様々な力の片鱗が漏れてできては解けて魔力に変換されていく。
成功だ。
ライダーは安堵する。
しかもこの分なら、元のスペックも弱体化できるかもしれない。
「流石だ・・・・これでこそ悪の力・・・・!!」
だが、オルタは倒せない。
力を奪われていても、魔力にある
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