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世界をめぐる、銀白の翼
第七章 C.D.の計略
襲撃 ギルス
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のオルタが――――


ドゥンッ!!

オルタの背から、爆発が起きて火花が散る。
ギルスヒールクロウは間違いなく発動している。


だがその爆発の衝撃に身体を震わせただけで、このオルタは技に耐えてしまったのだ。


「なかなか・・・ですが・・・!!」

「グゥッ!!!」


グブッ!!という嫌な音がして、オルタの拳が一撃でギルスの身体を吹き飛ばす。
プールの中に落ち、派手に水飛沫を上げて沈むギルス。


すぐに水上へと上がろうとするも、ギルスの周囲から水泡が消えると同時に、オルタもまた水中に飛び込んできて、ギルスへと追撃を仕掛けにかかってきた。


ゴポゴポと水泡がさらに水中に漂い、飛び込みながら喉元に掴みかかってきたその腕を払い、エクシードギルスへと強化変身。



腕から鉤爪の付いた触手を伸ばし、オルタを迎え撃とうと体制を整えるギルス。
それを前に、オルタは口から泡を吐く。


まるで「あはっ」とでも笑ったかのように―――――




数秒して、水しぶきが上がる。
飛び込んだものよりは少し小さいものが、三発ほど。

それから、水を斬ったかのような波がザバァッ!!と二度ほど怒ってプールサイドを濡らし、さらに一発、衝撃波が水を割った。


そして、その割れた空間に水が戻っていこうとした瞬間に、凄まじい発光がその中から発せられ、ものすごい衝撃と共にプール内の水の八割を吹き飛ばした。



後に残るのは、ザバザバというプールサイドを流れる水の音、さらには排水溝から流れていく音。
そして、プール内の水を循環させるホースから、水が流れ出てくる音だけだ。


カンカン、と足音を鳴らしながら、プールからはしごを使って上がってくる青年。



乗り越えた、と息を吐き、その場に紙を残して去る。





父すらその進化を恐れた、アギト。
その頂点に立つ男、津上翔一。

彼は一体どれほどのものなのか。


こちらは最高の悪をもって受けねばならない。

まだだろう。
こんなものではないだろう。



ならば、話に聞いた「あそこ」に行ってみよう。
あそこならば、最高のものが身に着けられるはず。


そして、それを知らせれば彼は必ず来る――――


「待ってますよ・・・・アギト。あなたが来るのを。俺は、そこで」




青年は去る。




この「EARTH」から、いともたやすくあっさりと。





to be continued

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