第七章 C.D.の計略
襲撃 ギルス
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味はないだろう。
芦原は彼の出現に戸惑うこともなく、冷静に話しかけた。
「何故、人の命を奪った?」
「アイツらの悪じゃ、まだぬるいですから」
「?」
「僕が求めているのは・・・ほんとに、ほんとーに悪い奴なんです。もしもそんな存在がいて、それがこの世界からいなくならなかったら、世界がどちら側にあるべきかがはっきりする」
「なぜ殺す必要があった」
「あれじゃ不純だ。最悪だ悪魔だなんだと言われながら、家族だとかの心配ばかりで・・・・娘には手を出すなとかなんとか。そんな中途半端じゃ、こっちが困るから・・・」
ハァ・・・と溜息をもらす芦原。
自分と手、博愛主義じゃない。
自分に関係のない人間は、まあ割とどうでもいいと思ってしまう人間だ。
だがそれでも、身勝手なそういうのは癪に障る。
「ではなぜG3ユニットを襲った?」
「彼らは正義です・・・善に仇名す悪を倒す。もしも彼らがこの世界で勝ち残るなら、世界はそちら側にあるべきということになる」
「そんなことで」
「ですが」
クルリと背を向け、オルタは腕を広げる。
月光を浴びてそれがさも気持ちいいのかのように胸を広げる。
「ボクはまだこの程度。G3-Xの氷川さんも、正義とはいっても最高のではない」
オォ・・・・
「まずは僕が最高のものにならないと」
(こいつっ!?)
「まだまだなんです。段階を踏まないと最高にはなれない。一足飛びなんて無理だ。だから」
カァッ――――!!!
背を向けた青年の向こう側で、その腰の位置で何かが光る。
そして、首だけこちらに振り返りながら視線を向けて、オルタは芦原にはっきりと言った。
「最高のアギトに追いつくため、協力してください。ギルス」
残していた身体をも芦原に向け、両腕を横に伸ばすオルタ。
そこからゆっくりと手の平を上に向けながら、腰の横に持ってきて
「変身」
両腰のスイッチを押す。
瞬間、青年の姿は淡い白の光に包まれ、そこには戦士となった彼――――仮面ライダーオルタが立っていた。
「な」
「話はひとまず終わりです。今は、ただ僕と戦ってください!!!」
ガッ!!と、芦原の肩に掴みかかろうとして、それを腕で防ぐ芦原。
左右に揺すられ、抵抗する芦原だが人間とオルタの力では歯が立たない。
ブンッと振られて、プールに投げられる芦原。
「変身!!!」
プールに落下する瞬間。
芦原は腰に手を当て、一瞬でギルスへと変身する。
光に包まれ、芦原の姿が水中に堕ちると同時に、入れ替わるようにギルスが水中から飛び出していきオルタの胸元に拳をぶち当てた。
「うわっ、
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