第七章 C.D.の計略
闇夜の影
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けない?もう一方の声が聞こえないわ』
「いえ・・・そもそももう一方は人間の言葉ではなく・・・アンノウンの言葉ですね」
「―――・・・・――――――ッ!」
「でも、悪い人だよ?」
「しかしヒトだ。それを殺めるとは、神にもそむくのだぞ!!」
「背いたのはあの人間だ。お前・・・・」
「―――――!?」
「五月蠅いぞ」
ドンッッ!!
空気が弾かれたかのような、そんな振動音。
身体にそれを感じたG3-Xが次に見たのは、ウシ型のアンノウンと謎の戦士が闘っている姿だった。
(あのアンノウン、途中までは奴らの言語で話していた・・・・)
ということは、その相手をしているあの戦士もアンノウンに連なるものか?
しかし、怒っていたのは牛のほうだ。それも、あの戦士はどうやら人を殺したらしい。
「ヌゥゥぁああああああ!!」
「ぐえっ!?」
ウシの男の、後ろ回し蹴りが戦士の腹に炸裂。
身体をくの字にして、かつて自動車を作り続けていた機械の一つに突っ込んでそれをがらくたからスクラップに変えてしまった。
「さ、さすがにパワー、すごいね・・・・」
「神のもとに帰るのだ!!」
「・・・父は知らないんだ・・・この世界がどれだけどうしようもないかってことが!!」
「・・・・あなたは毒されてしまったのだ!この世界の闇に!!」
「ならば僕を毒したそれを、消し去らないといけないじゃないか!!」
ダォッ!!
「ヌっ!?」
「たかだか父の小間使いのくせに・・・・」
「うぉっ!!」
「五月蠅いんだよ!!」
跳ね上がるように飛び起きた戦士が、ウシの男の片足を掴んで、持ち上げる。
そのまま思い切り地面に叩き付けられ、そのまま放られて落ちる。
予想外の反撃に体勢を崩すも、即座に取り出した杖の先端から、十字型のエネルギー紋を発してそれを戦士へと受け手飛ばしていった。
「我が手で沈むがよい!!」
「だから・・・五月蠅いって!!」
紋章、爆発。
だがしかし、戦士はその爆風の一瞬前に飛び出し、利用して加速。
ウシの男―――バッファローロードの腹部に、一瞬輝きを放った拳をめり込ませて、殴り飛ばす。
哀れ、バッファローロードは殴り飛ばされ多挙句に頭上に光の輪を羽化して断末魔と共に爆散。
その後に杖ががらんと音を立てて落ちるも、それもすぐに砕けて消えた。
「はは・・・僕を倒したければ、エルでも出せばいいのに・・・・」
そういって、手のひらを眺める戦士。
戦士の姿は暗がりでよく見えない。
だが、G3-Xに取り付けられたカメラには映っていた。
放った拳
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