第七章 C.D.の計略
闇夜の影
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5スーツを着た隊員たちが、三人チーム、計四チームいる。G3-X一人をチームとするなら、全部で5チームか。
事の発端は、一週間前。
この街での治安の悪さが、変なベクトルに向いたことのある。
「殺人が起きてる?」
その話を聞いたとき、小沢は特別驚きもしなかった。
殺人、という内容にしてはあまりにドライな反応だが、この職業でその手の話に一々驚いていては、仕事にならない。
だが、おかしいのはその被害者のことだ。
「聞いてくれたまえ小沢君。死んでいるのはいずれもこの街のクソッ垂れ共だ」
「・・・・?犯罪者が死んでるんですか?結構じゃないですか」
ズバッと言い切る小沢。
警察官としてどうなのかと疑いたくなるが、合理的すぎる彼女らしい。
だが話し相手の初老の刑事は先を進める。
「まあな。この街のくそどもがいくら死のうと知らん。むしろ俺たちの仕事が楽になっていい」
「そーですか」
「だがな、問題はこいつらを殺しているのは誰なんだという話だ」
「・・・・おっしゃっている意味が」
「これを見ろ」
パサリと彼女の前に放られるファイル。
それを手にして眺めてみると、何とも言えない奇妙な感覚に襲われる。
というか、これはなんだ?
「あの、この麻薬グループ、壊滅してますよね?」
「ああ。ボスをはじめ幹部数人。生き残ったのはこいつら以上に価値のないゴロツキばっかだ」
「で、その下手人の組織とされたのが」
「対抗する麻薬グループだ。だがこいつもその二日後に」
「・・・・それで、さらにその次、その次と行くと・・・・一周?」
「わかったか?この殺しに、最後に勝つウィナーがいないんだよ」
「・・・ルーザーオンリー?」
「これが正義の味方気取りのイカレヤロウだったらまだ楽なんだがな。こんな証言しやがったヤロウがいてね」
そういって、次に出してきたのはボイスレコーダー。
手のにらから少し余る程度の小型のそれを置き、スイッチを入れる男性。
ザザッ、という音と共に、特有のくぐもった声が聞こえてくる。
『おい、テメェは何を見たんだよ。お前のボスは誰にやられた?あぁ!?』
『お、おぉれはぁ・・!!悪くねぇ!!悪い奴はァお頭だ・・・・やめて下せえよ旦那!!』
「・・・・あの、これ拷m」
「勘違いスンナ。こいつ、ヤクのやりすぎで頭イっちまってんだよ」
『でも俺は見たんだ!!』
「?」
『お頭の悲鳴の後、あいつが来たんだ!!牛の頭した、おっかねぇ奴がよ!!』
「・・・牛の頭?」
『あ、ありゃあ使いだ・・・・オレ達が悪い事ばっかしたから、裁きに来たん
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