ペルソナ3
1929話
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岸は学校の中にいる状態で影時間になった。だとすれば、正式なルート……と言っていいのかどうかはわからんが、エントランスではない場所にいる可能性もあるのか!」
ゆかりの言葉に、桐条は息を呑む。
……なるほど。
それは俺にとってもちょっと予想外の内容だった。
学校の中にいる状態で影時間になれば、タルタロスではどこにいるのか分からない可能性もあるのか。
もしかしたら、それこそ本当にもしかしたらだが、タルタロスの最上階付近にいるという可能性も否定は出来ない。
勿論もの凄く小さな可能性ではあるだろうけど。
「となると……山岸がいつどこで、どうやってタルタロスの中に入ったのか。それが問題になるな」
「だが、それをどうやって知る事が出来る?」
真田の言葉に、桐条は口を開く。
「山岸を苛めていた者は、全員が行方不明になっている……といった訳ではないのだったな?」
その視線が向けられたのは、この中では山岸と一番親しい有里。
「はい。1人まだ無事な人がいたと思います」
「ふむ、ではその者に話を聞く必要があるな。……全く、この月光館学園で苛めなど」
不愉快そうな様子の桐条。
まぁ、その気持ちは分からないでもない。
この学校は実質的に桐条が経営している学校だと言ってもいい。
それだけに……という思いが強いのだろう。
「では、その人物に話を聞く必要があるな」
「そうなると、問題は森山さんだっけ? その人が学校に来ているかどうかよね」
ゆかりも山岸を苛めているのが誰なのかは知っていたのだろう。
まぁ、以前それを嬉しそうに話している場面に出くわしたといった話だったし、おまけに隣のクラスだ。
その辺りを詳しく知っていてもおかしくはない。
まぁ、まだ無事な人物の名前まで把握しているとは思わなかったが。
「む? そうか。いわゆる、不良というタイプだったな。であれば、学校を休む可能性も高い訳だ」
「あー……不良云々以前に、今の彼女はちょっと学校に来にくいかも。以前、有里君に絡んだ事があって、その件でファンクラブの人達に敵視されるようになったから」
「……なるほど」
自分にもファンクラブがあると知っているのか、いないのか。
ともあれ、桐条は納得したように頷く。
「では、これから……はちょっと難しいか。1時限目が終わったら、その森山という人物が来ているのかどうか、見に行くとしよう。こちらからは私が、アルマー、そちらからはどうする?」
「どうするって言われてもな」
荒垣が現状行方不明な以上、俺とゆかりの2人しかいない訳だが。
視線をゆかりに向けると、少し考えてからゆかりは口を開く。
「今回はアクセルが行った方がいいと思う。私の場合、下手に向こう
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