暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1929話
[1/5]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
 タルタロスの中で山岸を探したが、結局見つからなかった翌日の朝、少し早い時間に学校の会議室に俺達の姿はあった。
 現在、午前8時少し前。
 いつもであれば、まだ寝ているか……もしくは寝起きといった時間帯だ。
 普通の学生なら家を出ていてもおかしくない時間だが、俺の場合は基本的に月光館学園の近くまで影のゲートで転移出来るから、通学時間とかは必要ない。
 駅まで移動してモノレールに乗って、それで移動して駅から学校まで歩く。
 そのような時間を、俺の場合は完全に省略出来る為だ。
 まさに、優雅な朝と表現するのに相応しいだろう。
 もっとも、その優雅な朝も毎日だと、それが日常に変化するのだが。

「さて、集まって貰ってすまないな。話す内容は、言うまでもなく山岸の件だ。昨日はタルタロスを全て調べつくす……という訳にはいかなかったが、それでもかなりの場所を探索したのは間違いない。それでも見つからなかったとなると……」

 桐条は言葉を濁す。
 死んだ可能性が高いと、そう思っているのだろう。
 影時間の間だけ出ているタルタロスだが、それでも山岸がいなくなってから1週間近く経っている。
 毎日の影時間を3時間だとすれば、21時間。4時間だと28時間タルタロスで1人という事になる。
 正直なところ、とてもではないが普通の人間に……それも決して運動神経がいいとは思えない山岸に生き残れるとは思えない。
 唯一の救いは、山岸が非常に臆病な性格をしているという事か。
 場合にもよるが、今回のように1人だけで全く訳の分からないタルタロスのような場所にいるのであれば、臆病な性格の方が生き残る確率は高い。
 これでもし山岸が好奇心旺盛だったり、攻撃的な性格をしているのであれば……そうなれば、シャドウに遭遇してしまう可能性が高いだろう。
 そして普通の人間がシャドウと遭遇した場合、対処するのはまず無理だ。
 ……いっそ、影時間になったということで象徴化だったか? それになって、棺になってくれていれば、安心なんだが。
 基本的にシャドウは棺には攻撃をしないし、棺になっていれば時間の経過とか考えなくてもいい。
 もっとも、影時間の間しか出てこないタルタロスの中で棺になっていたら、影時間が解決しない限りはずっと行方不明って気がしないでもないが。

「探し方が悪かった、とかじゃないですか?」

 桐条の言葉に対して、最初に口を開いたのはゆかり。

「探し方が悪い? だが、機械の類が殆ど使えない以上、どうしても人の手で探すしかないと思うが?」
「あ、ごめんなさい。そういう意味じゃなくて……えっと、私達がタルタロスに行く時って、影時間になってからタルタロスの中に入ってエントランスに行くじゃないですか。けど、山岸さんは……」
「っ!? そうか、山
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ