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そうだ、つまらない話をしてあげよう
素晴らしい!!
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、つまらなそうな顔をしたお嬢さん」
「最高につまらない話だったわ。つまらないお爺さん」
私達は同時に鞄を手に持ち立ち上がった。
「お嬢様。時間です」
この世界には空気を読むという文化は無くなってしまったのかしらね。皆の憩いの場所である公園に不釣り合いな全身黒いスーツの集団が私を取り囲むの。彼らは私を迎えに来た使者だから。
「おや豪奢なお迎えだね」
黒の壁の向こう側からお爺さんの声が聞こえたわ。もしかして皮肉を言われているのかしら。良く聞こえなかったわ、残念ね。
「お別れの時間のようだね」
「別れの時が来てしまったようね」
黒服に先導されるまま私は歩き出す。背後からお爺さんの寂しそうな声が聞こえるような気がするけどそれは気のせいね。
「つまらなそうな顔をしたお嬢さん。もしまた何処かで出会えたなら――」
「つまらない人生を送ったお爺さん。もしまた何処かで会えたなら――」
立ち止まり振り返る。見えるのは黒の壁だけだけど、それでも私は誰にも聞こえない小さな声で囁いた。

 「――またつまらない話をしてね」



     




                       

                                         
                   



                       ―To be continued−

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