暁 〜小説投稿サイト〜
フルメタル・アクションヒーローズ
第71話 ぷるるんおっぱいが俺を呼ぶ
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ァァァッ!

 アイツの部屋とは知らず、顔をベッドに押し付けて散々香りを堪能したり、どっちかの枕の柔らかさに悶絶していたり……!
 女の子の個室で、俺はそんなことをしてしまったのか!? は、犯罪だァァァッ!

 く、くそぅ! 俺に金持ちワールドの価値観が備わっていれば、こんなことにはならなかったハズだ!
 だって、こういうセレブリティーな世界に慣れてる人なら、部屋を一目見るだけで「客室にしては豪華過ぎる」ってわかってたかも知れない。けど、全くのパンピーたるこの俺に、そんなコトがわかるわけがないッ……!

 これが救芽井や矢村だったなら、まだなんとか謝れば許してくれていたかも知れない。だが、今回の相手は、あの久水だ。
 ――もしバレたら、今度は何をされるかわかったもんじゃないッ! 昼間の鉄バット地獄が、フラッシュバックしちゃうぅうぅッ!
 つかメイドさんッ! あんたはどうして! どうしてこんな禁断のエデンに、招待してくださりやがったァァァァッ!?

「ぐふぅぉおおぉ……! お、俺はなんということをぉぉ……!」
「……ま、まぁ反省しているのであれば、清く正しいワガハイは許してやらんこともない。実際、貴様に用があるのも確かだったしな」
「ふんぐぅうぅぁ……え?」

 ……という感じに悶絶していた俺がさすがに哀れに見えたのか、茂さんはそれ以上の追及は控えていた。
 いつの間にか、元通りのスラッとした佇まいに戻っていた彼は、やや気まずそうに俺を見下ろしている。どうやら、知らぬ間に俺が宥められる立場になっていたらしい……。

 ――その後、夕食や昼食を取っていた会食室に連れて来られた俺は、茂さんに紅茶を振る舞われていた。
 周りには使用人がほんの二、三人控えている程度であり、基本的には俺と茂さんの一対一の状態となっている。ちなみに、女性陣は現在、絶賛入浴中とのこと。

「どうだ? ワガハイの入れた紅茶の味は」
「うん、なんかスッキリしてて美味いよ。紅茶なんてあんまり飲んだことないから、うまく言葉にできないけど」
「当然だ。この崇高なる久水茂の入れた紅茶の味が、たかが中流家庭の一般庶民ごときに理解されてたまるものか」
「あはは……」

 自分の庶民臭さに苦笑いを浮かべると同時に、向こうは得意げに鼻を鳴らしている。こうしていると、なんだか普通に仲がいいように錯覚してしまうな……。
 いや、仲良くできたらそれが一番なんだけどね。後味悪いのは嫌っていう気持ちは、今も一緒だし。
 だけど、茂さんとの関係は、最初の救芽井の時より壊滅的だ。矢村のことが原因であんなに対立したし、実際に戦ったし。
 正直、今こうして紅茶を頂いてるのが不思議なくらいだ。彼は今、何を考えてる……?

「……聞いたぞ、色々と」
「え?」
「貴
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