暁 〜小説投稿サイト〜
フルメタル・アクションヒーローズ
第71話 ぷるるんおっぱいが俺を呼ぶ
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話なのに枕が二つもあるんだか……ん?」

 ――しばらくベッドの上で寝そべっていた俺。下手したら、そのまま寝ちゃいそうな程に心地好くなりつつあったのだが、突然掛かってきた電話のおかげで、なんとか寝落ちは免れた。
 眠りかけていた脳みそに「電話に出ろ」と命令され、俺はやや気だるげに身を起こす。そして、着うたのコーラスが終わる寸前でケータイを開いた。

「通話は……知らない人から? なんだよこんな時に……」

 ケータイの着信画面に人名は出ておらず、電話番号だけが表示されていた。少なくとも、今まで連絡を取ったことのない人だというのは間違いない。
 このタイミングでこんな電話が来るなんて、一体……? とにかく、出てみるしかあるまい。

「もしもし?」
『一煉寺君、聞こえるかね? 伊葉和雅だ』
「え? あーはいはい、伊葉さんね……って、うえぇ!?」

 ――まさかの元総理大臣、キター!? このダンディな声は、紛れもなく河川敷にいた、あのオッサンッ!
 な、なんでまた俺に電話を!? つか、なんで俺の電話番号知ってんだよ!?

『突然の電話で、申し訳ない。本来ならば樋稟君に連絡すべきところなのだが、彼女は携帯電話を所持していないらしいのでな』
「それで俺に、ですか? でもどうやって――」
『特別な事情だからね。君の学校の校長先生にお願いして、情報を提供して頂いた』
「――あ、そういうことっすか」

 学校までグルなのかよっ!? あの校長ォーッ! 個人情報保護法違反ですよォーッ!?
 ……ま、急用らしいし別にいいけどね。むしろ、救芽井がケータイを持ってないって話を、どこで仕入れたのかが気になるくらいだから。

『さて……それでは早速本題に移りたい。例の決闘の件、ご苦労だった。実に素晴らしい戦いを披露してくれたと聞いている』
「はぁ、どうも。――って、え? どうしてそれを?」
『私にも情報網の一つくらいはある。それより、どうかな? 二十五台しか存在しない着鎧甲冑、その保持者の中でも有数の実力者と言われている、久水茂と戦った感想は?』
「……まぁ、手こずりはしましたよ。勝てない相手じゃなかったですけど」

 ――茂さんは確かに弱くはない。一見、俺の圧勝のようにも見えていたのかも知れないが、あのスピードや電磁警棒捌きには結構驚かされた。有数の実力者って話も、十分頷ける。
 ただ、兄貴にくらべてツメが甘すぎた、というくらいだ。
 しかし、そんなことを聞いてどうするつもりなんだ? この人は。

『そうか……。数日後には、四郷研究所でのコンペでも、同じようなことをするだろう。それに向けての自信はあるかな?』
「え? 着鎧甲冑との技術比べで戦闘なんてやるんですか? 向こうの商品がどういう代物かは知りませんけど、着鎧甲
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