第70話 安寧なんて、なかった
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と違ってまだ着鎧してる状態だから、鉄バットでシバかれても効かないはずなんだけど、何故か本能が「逃げろ!」って叫んでる!
――捕まったら死ぬ。本能が、そう警告していらっしゃるぅぅぅッ!
「龍太くぅぅんっ!」
「龍太ぁぁ〜っ!」
「さ、さ、三十六計逃げるに如かずぅぅッ!」
「待ァァァつざまァァァすッ!」
目に涙を貯め、駆け寄って来る救芽井と矢村を華麗にスルーして、俺は一目散に久水邸への逃亡を図る。そして、そんな俺を追う久水の鉄バットが、陽射しを浴びて妖しい光沢を放った。
――あっれー? おかしいなー。なんで決闘が終わっても安寧が訪れないのー?
バカなの? 死ぬの? ……俺が。
そんな不条理極まりない現実に泣き笑いを浮かべ、俺は日が沈むまで久水から逃げ回っていたとさ……めでたしめでたし。
……何がめでたいって? 決闘が終われば良しと思ってた俺の頭だろ、アハハ……。
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