第四十七話 戦い終わって
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みた感想は」
「そ……それは……」
俺が尋ねると、やはりレベルアッパーを使ったことに後ろめたさがあったのか、佐天さんは言葉に詰まる。
「一応、使うことは出来たんでしょ?」
「うん、まあ」
一応アケミさん達から聞いているので聞いてみると、やや気まずそうにうつむきながらも答えてくれた。
「じゃー、佐天さんにもそれだけの資質はあるって事だよ」
「え?」
俺が言いたいことを言うと、佐天さんは顔を上げてこっちを見た。
「前に話したたとえ話、佐天さんの電球は少なくともそれだけ光る力があるんだから、後は演算能力っていう電力を上手く供給できれば同じように光らせることが出来るはずだよ。レベルアッパーで使ってたのは他人の演算能力だけなんだから」
「そ……そっか……」
アケミさん達に伝えたことを佐天さんにも伝える。佐天さんはそこまで考えてなかったようで驚きながらも少し嬉しそうである。
「まー、その演算能力をどうやって上げればいいかっていうのが問題なんだけどねー」
「そうなんだよねぇ」
俺が問題点についても指摘すると佐天さんも苦笑いになる。まあ、それでも今の佐天さんに悲壮感は無い。
「取り敢えず、俺が言えるのは“どれだけ努力をするか”じゃなく“どんな努力をするか”って事だね」
「“どんな努力”って?」
本当ならこの辺のことはアケミさん達も一緒の時に説明した方が良いのだが、話の流れで言ってしまった以上は説明した方が良いだろう。
「例えば筋力をつけるにはどんな努力をすれば良いかってだいたい分かると思うけど、能力っていうか演算能力をつけるにはどうしたら良いのかっていうのは、まだはっきりと分かってないんだよね。まー、能力そのものにしても、パーソナルリアリティが大事だっていうことを教えてるだけで、パーソナルリアリティそのものも個人個人で全然違うから鍛え方だって全然違うことが分かってる。だから、これからは色々なことをやって効果がありそうなトレーニングを見つけることが目標だね」
「結局は運……みたいな?」
希望を持たせた割に、結局は今までとそれほど変わらない状態に追い込んでしまったかも知れないが、能力が使えるようになるということを“夢”ではなく“実現可能な現実”として捉えて貰わなければならない。
「そうだね。まー、その運が掴めるかどうかってのは努力次第なわけだけどね。逆に運が良ければ御坂さん並みに上がる可能性もあるかもよ?」
「流石にそれは……」
完全に冗談とは言い切れないが、ほぼ実現は難しいと思われる可能性を示してみる。まあ、言ってみれば10万ぐらいの給料を貰うために働かなければならない話の中で、宝くじで1億当たったらどうするか、みたいな話を
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