第四十七話 戦い終わって
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ベル5の人が倒れたという追加した情報の方に驚いていたのは俺としても微妙な所である。
「俺とあと二人かな、レベルアッパー対策してた人だけは無事だったけど、対策してなかった人とか対策できなかった人とか対策したくせにやめちゃった人は倒れたよ」
『へー、そうなんだ』
俺が更に追加で教えた情報には三人とも微妙な表情で声をそろえる。どうやら、もう脳の理解が追いついてこなくなったようだ。
「それで、佐天さんはどこ行ったか分かる?」
「さあ、外に出たんだろうってぐらいしか……」
これ以上説明を重ねても理解して貰えそうに無いので、俺が本題の佐天さんの行き先について尋ねると、三人ともはっきりとした行き先までは知らないようである。
「じゃあ、探して来ますね」
「うん。あ、ういはるん」
初春さんが病室から出ようとした所でむーちゃんに呼び止められる。
「はい」
「涙子は何も悪くないんだ。レベルアッパー持ってるのを知って私達が無理矢理頼んだんだから! 私達が勝手に涙子を巻き込んだだけなんだからっ!」
初春さんが振り向くとむーちゃんは泣きそうになりながら佐天さんをかばっていた。少なくともアニメでの展開でもそうだったはずだし、更に今までの展開を加味すれば佐天さんが自分から使おうとするのは考えられないので、この三人が何らかの後押しをしたのだろう。そして、それに対して責任を感じているのだと思う。
「そうだよ! 涙子は私達につきあってくれただけなんだ……だから、涙子は責めないでっ!」
アケミさんも初春さんに必死で佐天さんには非が無いことを伝え、その横ではマコちんも大きく首を縦に振っている。
「アケミさん、むーちゃん、マコちん。うん、分かってますよ。アケミさんもむーちゃんもマコちんも、そして佐天さんも、誰も悪くないです!」
『初春……』
初春さんもこの三人のことをよく分かっているのだろう。誰も悪くないという宣言に三人は感動して初春さんを見つめていた。
「じゃあ、ちょっと行ってきます」
『うん、行ってらっしゃい』
三人に見送られて初春さんは病室を出ると、気を利かせて病室の外で待っていた御坂さん達と合流して、佐天さんを探し始めようとする。
「あー、俺はもうちょっとあの三人と話してくる」
「分かりました」
「じゃー、佐天さん見つけたらすぐ戻るわ」
俺が初春さんに話しかけると、初春さんと御坂さんがすぐに頷いてくれた。
「神代君は行かないの?」
「うん、ちょっと話したいことがあって」
俺が病室に戻るとアケミさんが聞いてくるので答える。
「何? 説教?」
アケミさんが面倒臭そうに俺のことを見ているが、俺は佐天さんに関し
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