第五十六話 双璧誕生秘話
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双璧+黒猪できました。
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第五十六話 双璧誕生秘話
帝国暦480年1月10日
■イゼルローン要塞 オスカー・フォン・ロイエンタール
俺の名はオスカー・フォン・ロイエンタール、帝国軍の中尉だ、
あの魔王《テレーゼ》から逃れて以来非常に充実した生活を送っている。
何故かこの俺が、一人の女に執着するとは焼きが回ったか、
まあレテーナが俺を生んだ女と比べるのも烏滸がましいほどのいい女だからなのかも知れん。
料理も旨い、話しやすい、細かいところに気を回してくれる、無論夜もだが。
俺を生んだ女、あれは女の形をしていただけだと今なら断言できる。
レテーナには母性を感じる、幼き日に捨て去った暖かい温もりを感じられる気がした。
レテーナに心惹かれるモノが有るのは、
彼女の生い立ちが俺にどことなく似ているからかも知れん。
レテーナ自身ある貴族の妾の子として生まれたが、
母親は妊娠が知れた時に父親から捨てられ、
一人でレテーナを育ててきたそうだ、
その母親も15歳で死別しそれ以来、ホステスをしながら生きてきたそうだ。
俺に靡いたのは、どことなく自分と同じ雰囲気がしたからだそうだ。
一度はたまたま知り合った他の女を抱いたが、
その話を聞いて涙ながらに俺の宿舎の前に立っていたレテーナを見たら、
普通の女であれば、ストーカーまがいだと拒絶するが矢張りレテーナは忘れられなかった。
俺としても問題があるかも知れん。
しかも一度の浮気があんな事になるとは思わなかった。
3人から結婚を申し込まれていた女を抱いて捨てた、
それにより3人に決闘を挑まれその結果後輩のミッターマイヤーを巻き込んでしまったのだから。
ミッターマイヤーは士官学校の一期後輩だが士官学校時代は会った事もなかった。
奴が去年の俺と同じで研修に来たとき偶然にも同じ部署に配置されたことが知り合うきっかけだった。
士官学校には魔王《テレーゼ》の件でいい思い出が無いし、後輩なら俺の噂を知っているかと思ったが。
あっさりしていて、知っていますが気にしてないと言ってくれた。
魔王《テレーゼ》信徒じゃない男は其れこそ貴重だ、鶏冠頭《ビッテンフェルト》でさえ魔王《テレーゼ》の潜在的な信徒だからな。
それから飲みに行ったりしたが、奴は20歳でもう妻持ちで妊娠中と来ていた。
しかも妻は15歳と来ている、俺が言う事でもないが犯罪スレスレじゃないのか?
まあ人生の墓場へ好きこのんで入った御仁だが、
それ以外はさわやかで話の会う奴だ、良い関係になれそうだ。
何度か飲みに行くなかで、鶏冠頭《ビッテンフェルト》とも知り合いになり3人で飲んだり
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