第10話
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ジーヌやムンクもこの街に来ていたなんてな。そういえば――――」
リィンはふと、今日再会する事ができたトールズ士官学院の卒業生の一人にしてラジオ局に務め、1年半前の内戦にも”カレイジャス”に乗り込みリィン達に協力した元トールズ士官学院の学生であるムンクのある言葉を思い出してラジオに近づいた。
「………ムンクが言ってたな。ビックリする番組が始まるって。そろそろ時間みたいだし、せっかくだから聞いてみるか。」
リィンがラジオの電源を付けると何かの音楽が流れ始めた。
「おっと……ちょうど始まるところかな?」
そしてラジオから離れたリィンがベッドに座ると番組が始まった。
「リスナーの皆さん、こんばんは。トリスタ放送が、4月16日、午後9時をお伝えします。1年半ぶりでしょうか?トーク番組”アーベントタイム(夕べの瞬間)”、本日から再開させて頂きます。」
「―――――!!?」
ラジオの番組の名を知ったリィンは信じられない表情をした。
「初めての方もいるでしょうから改めて自己紹介しちゃいますね。本番組の進行を務めさせていただく”ミスティ”といいます。1年半前、様々な事情があってきちんとしたご挨拶もなく、終了してしまった本番組………皆さんの熱いご要望もあってこうして再開できたこと本当に嬉しく、感謝しています。学生だったリスナーの皆さんは卒業して社会人になったのかな?新入生やそうでない皆さんも改めてお付き合い頂ければ幸いです。」
リィンは番組の進行を務める人物―――”ミスティ”や、”ミスティ”が以前務めていた番組の名からミスティの正体が”身喰らう蛇”の”蛇の使徒”の第二柱――――”蒼の深淵”ヴィータ・クロチルダである情報を思い出し、驚きの表情でラジオを見つめた。
(な、な、な………何をやってるんだ、この人(蒼の深淵)は………!?)
「―――さて、4月も中旬、ライノの花も真っ盛りですね――――――」
その後ラジオが終わるとリィンは急いでリーヴスにあるラジオ局―――”トリスタ放送”へと向かい、番組の事についてよく知っていると思われるムンクに事情を訊ねた。
〜リーヴス・”トリスタ放送”〜
「……収録場所がわからないだって!?」
「あはは………流石にボクも驚いたけどね。先月、ミスティさんからマイケルディレクターに連絡があったらしいんだ。それで、リスナーのお便りをミスティさんに送ってくれたら録音したトークを返送する――――そんな形でよければアーベントタイムを再開できるって話になったらしくてさ。かなり異例ではあったけど大勢のファンが待っていたから局も腹を括ったみたいだね。」
「無茶苦茶すぎるだろう………それじゃあ、そのミスティさんがどこにいるかもわからないのか?
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