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世界をめぐる、銀白の翼
第七章 C.D.の計略
スパイズの最後
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E VENT》


「来るぞ!!!」

「身構えたってな、もう遅いんだよ!!!」


イレイズベント 発動。


消え去っていく周囲一切の廃材、工具、鋼材。
更にはプレハブ小屋や、縁石などの一切がその場から消失した。


残るのはわずかな雑草、そして四人のみ。


そしてその残った命数個を手繰り、惨殺するのがこのカード。

彼のファイナルベントが発動される―――――



《FINAL VENT》



「今だッ!!」

《SAVIVE》




―――――と、同時に龍騎がサバイブへと強化変身。



間髪入れることなく



《FINAL VENT》



が、発動する。






相手に隙を与えない。
どの戦いにおいても、それは基本中の基本である。

だが、ライダーの戦いにおいてそれはさらに重要な意味を持つ。


ライダーにもよるが、彼ら(我々が一般的に平成ライダーと呼ぶ者)は基本的にはツールを使って技の発動を行う。
その発動の時間や動作に差はあっても、多少なりともある。

その時間分を、認識しているかどうかはともかくとして、彼らは間合いや隙を重視する。




だから、今回の龍騎もそうだった。

カード発動直後。それも、ファイナルベントだ。
通常そこから、新たなカードは取りださない。


ファイナルベントの発動に、全身全霊を費やすからだ。



だからこの一瞬にかけた。

とはいえ、元々考えていたわけではない。
いまだと叫んだのも、カードを速攻で発動させたのも、城戸自身の即時判断だ。



彼自身、元々考えて戦う男ではない。
その場その時の、自らの思いに従って、身体が動くままに突っ走る。



だから、今度も―――――!!!!





「ハハッ!!来るかよ龍騎!!」

「おぉォォオオオオオオ!!!!」



デッドパーティVSドラゴンファイヤーストーム


迫りくる糸の数は膨大。
しかも覆いかぶさるような軌道で来るものもある。

対して、龍騎の武器は炎。

相性は抜群のようであるが、問題は数の差だ。



最初の内は迫る炎を焼き払うモノの、次第に苦しくなってくる。
しかも、その一端でも引っ付けばそのままノコギリ切断でスッパリだ。



でも、それでも



(俺は――――――!!!)

「前に出ることしか、知らない!!!!」




突っ込む龍騎。
対して、スパイズの脳内には龍騎を捕まえるパターンが30はある。

「どれをどうかわしても、先にあるのは詰みだぞ龍騎!!!」


そう、
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