第七章 C.D.の計略
スパイズサバイブ
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果たして、消えたのは――――――
「なッ!?」
「この状態でのファイナルベント・デッドパーティは、周囲がごちゃごちゃしていると少し扱い辛いんだ」
消えたのは
だから、綺麗にさせてもらった」
消えたのは、龍騎、スパイズを中心とした、500メートル以内の瓦礫や都市部の残骸、そのすべてだ。
しかも、戦いで崩壊した部分だけではない。
まだ無事なビルや、原形をとどめていたガードレールや、歩道と車道を区切るブロック、車や標識に至るまで、その場一切地面の上にあった建造物、設置物のすべてが消失していた。
よってその場に残っていたのは、龍騎、スパイズ、彼らの契約モンスターの二体。
それと街路樹に、ミラーモンスターが大小30体ほど。
「そんな、バカな・・・」
「改良点その三。カード効果にとどまらず、非生物ならなんでも消滅。さて、準備完了」
フォン
「喰らえ」
カシュッ
《FINEL VENT》
ファイナルベント・デッドパーティ発動。
それは、その名の通り「死の饗宴」だった。
龍騎たちに気付いたミラーモンスターが走り、又は飛んで迫ってくる。
それを見回す龍騎だが、その間にスパイズはデッドスパイダーの上に乗っていた。
デッドスパイダーは発動の瞬間に腹を上部に見せてひっくり返っていた。
そして、その腹部にスパイズが立つ。
瞬間
デッドスパイダーから無数の糸が伸びていった。
それを回避する龍騎だが、すでに近づいていたミラーモンスターや、動かない街路樹はそれに捕まり、易々とデッドスパイダーの元へと引き寄せられる。
抵抗しようにも、引き付ける力が強すぎた。
街路樹ですら、地面を掘り起こされ根ごと引きずり出されているのだ。
そして引っ張られ、グワンと宙に浮いて引き上げられた彼らを待ち構えていたのは
ギュィィィィイイイイイイイイイイイイイ!!!
「ギァ」
ズガシュッ!!
「ギャァぁあああああ!!」
デッドスパイダーの八本の足の先端が変形した、丸鋸だ。
回転するそれが、引き寄せられた獲物を無残にも引き裂いては放り棄てていく。
その光景を見て、龍騎は即座に背を向けた。
逃げるのは癪だが、その感情以上に本能の発する死の警鐘が強すぎた。
あれはヤバい。
あれはまずい。
アイツがこの場を開けた土地にしたのはこういうことか。
これではあの糸から、逃げるすべなどないではないか・・・・!!!!
「対象を引っ立てろ!!その体を引き裂け!!飛び散った命が、お前の糧だ。デッドスパイダー!!!」
ドドドドドッッ!!
「さっきより増えて・・・!?」
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