第56話 高飛車お嬢様と眼鏡ロリ
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らない人だが、「救済の超機龍」の実態に一目で気づいたところを見るに、着鎧甲冑のことに詳しい人……なのかもな?
「ちょうどいいざます。ワタクシ達、その着鎧甲冑を作った救芽井の者に用がございましてよ。『救芽井樋稟』に会わせていただけないかしら」
「え、えぇ!? きゅ、救芽井にか!?」
「なんです、その声は。まさか、この久水梢の命令が聞けない、などと言うつまらない冗談を口にされるつもりざますか?」
やたらと強気な口調で、久水梢とやらは救芽井に会わせろ、と迫ってきた。「久水梢」……やっぱり、あの娘だったのか。
俺はとある懐かしさを胸に抱きつつ、腕輪にソッと話し掛けた。
「救芽井。通信は入れっぱなしだったと思うから、話は聞いてると思うが……」
『……ええ。まさか、久水家の令嬢がそんなところにいたとはね。私がいれば話は通じると思うから、ひとまず彼女を学校まで連れて来て』
――やっぱり、救芽井と知り合いなのか、どっかの金持ちの娘だったらしい。救芽井といい久水梢といい、「お嬢様」とはどこまでも縁が深いみたいだな、俺は。
『――ねぇ、龍太君。一つ聞いていい?』
「どうした?」
『あなたの前には……女の子が「二人」いるの?』
「あ? あぁ、そうだな。さっき話してた久水梢と、鮎子っていう眼鏡掛けた女の子の二人だ。それがどうかしたのか?」
ふと、そんなことを聞いてきた救芽井に、俺は首を傾げた。人数なんて聞いて、どうするんだ?
『……そう。おかしいわね』
「なにが?」
俺が訝しげな声を出した、その時。
『そこに反応してる青い点は、一つだけなのよ』
――ありえないことを、彼女は口にしていた。
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