暁 〜小説投稿サイト〜
フルメタル・アクションヒーローズ
第53話 部室はちゃんと許可を取って使いましょう
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済の先駆者」は緑、古我知さんが兵器として作っていた「呪詛の伝導者(フルーフマン)」は黒、そして現在量産されている「救済の龍勇者」は、救助用の「R型」も警察用の「G型」も、全て白色で統一されている。
 だが、今俺の目の前に置かれているブレスレットは、そのいずれにも該当しない色で塗装されていた。以前、矢村に着鎧甲冑のことを取り上げた雑誌を見せてもらったことがあるが、その時もこのカラーリングは存在していなかった。

 ――赤いんだ。

 今にも火が噴き出して来そうなくらいの、燃えるような真紅。
 それを見るだけで、この「腕輪型着鎧装置」に納められているであろう着鎧甲冑が、他のものとは明らかに異質なものなんだろうと考えさせられてしまう。
 気がついた時には、既に俺は正視しているだけで圧倒されてしまいそうな、その紅の腕輪に手を伸ばしていた。

 それを掴んだ片手に広がる、ズッシリとした鋼鉄ならではの重量感。その重みに、俺は思わず息を呑む。

 そんな俺を見た救芽井は、子供にご褒美をあげる母親のような、愛しげな微笑みを俺に向けた。

「あら、気になる? 今現在における、最高峰のポテンシャルを持った最新型着鎧甲冑、『救済の超機龍(ドラッヘンファイヤー)』なんだけど」

 ――この手に眠る着鎧甲冑の名を、彼女が自慢げに明かしたのは、その直後のことである。

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