ペルソナ3
1926話
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ゆかりに勝てるとは思えない。
だが……それでも、ゆかりにそのような視線を向け、更には犯すと口にした男を許す事は出来なかった。
「止めておけ、ゆかりはお前達程度が手を出せる女じゃない」
「ああ? んだと、こら!」
ニット帽の男――地面に倒されてもまだ被ったままだった――の仲間の、ドレッドヘアの男が、俺の言葉が気にくわなかったらしく、こっちに向かって距離を縮めてくる。
先程順平に精神的なダメージを与えた女達も、ニット帽の男が倒された時は驚きで声を止めていたが、ドレッドヘアの男が参戦したのを見て、再び何やらキャーキャー言っている。
……山岸の件で来られなくなった有里辺りがいれば、意外とあの女達はこっちの味方をしてくれたかもしれないな。
そんな風に思いながら、俺は口を開こうとし……この場に新たに姿を現した人物を見て、それを止める。
「おう、どうした? 何の騒ぎだ?」
そうして姿を現したのは、2人の男。
基本的にこの辺りでは、皆がある程度の集団を作っている……という話を、以前荒垣から聞いている。
それこそ、今ゆかりにいいようにあしらわれている男や、順平に精神的なダメージを与えた女達……といったように。
基本的には人数の多い集団が大きな顔をしているのだが、そこには色々と例外もある。
人数が少なくても、周囲に侮られないような……そんな者達。
まぁ、その辺りには不良漫画っぽく色々な理由があったりするんだろうが、ともあれ、そんな感じで色々とあったらしい。
で、こうして出てきた2人は、揃って身長180cmオーバーで、身体も明らかに何らかの格闘技をやっている、鍛えられたものだ。
「カ、カズさん、ジュンさんも……い、いや、何でもないっすよ。ただ、ちょっと俺達を馬鹿にした奴がいたから、身の程を知らせようと思っただけで……」
「あん?」
その言葉に、カズと呼ばれた男の方が倒れている順平を見て納得した表情を浮かべ、自信に満ちた表情で立っているゆかりを見て不思議そうな表情を浮かべ……そして最後に、俺を見て驚愕の表情を浮かべる。
「って、おい、アクセルじゃねえか! お前等、アクセルに絡んだのかよ!?」
突然カズと呼ばれた男の口から上がった言葉に、ゆかりを何とかしようと思っていた連中は驚愕の表情を浮かべ……やがて恐る恐るといった様子で口を開く。
「その、もしかしてこいつらはカズさん達のお知り合いですか?」
その言葉に怯えの類が含まれているのは、自分がもしかしたらとんでもない相手に手を出したのではないか……そんな風に思ったからだろう。
カズは先程男から聞いた話から、事情を察したのか……ジュンと顔を見合わせ、苦笑を浮かべつつ口を開く。
「知り合いっつーか……お前等冬の件を知ら
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