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虚弱ゲーマーと似非弁護士の物語 −求めたのは力では無く−
第二章 ヒーローズ リターン トゥ エブリデイ
Act1 東京さおっそろしいとこだべ
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く互いの自己紹介をします。
「衛宮士郎と言う。好きに呼んでくれていい」
「私は小比類巻香蓮と言います。泊めて頂いて、それに助けてくれてありがとうございました」
「俺が勝手にやった事だから気にしなくていいが、これから如何する?一人で帰れるか?帰れないなら車で送って行ってもいいが」
「いえ、大丈夫なんですけど・・・」
何とも言えない表情をする香蓮に士郎は察します。
「内容にもよるけど言いたい事があるなら言ってくれていい。ただ誰かに聞いてもらうだけでも楽になれる事はあるぞ」
「・・・分かりました。でしたら聞いて下さい」
最早警戒心など欠片も無い香蓮は、事のあらましから今の自分の感情の全てを吐露しました。
それを聞いた上で士郎は、
「――――その件、俺に任せてもらってもいいか?」
「え?」
正直少しでも楽になりたいだけだったのに、凄い真剣な表情で頼り甲斐のありそうな声で言われたものですから、少しの間考えてから、
「そ、それじゃあ、お願いします」
おずおずと答えました。
この人なら任せられると、今は何故か全幅の信頼を置いて。
「任された。後これは余計かもしれないが、この件が方がついてからでいいが家族とかにも話した方が良い。きっと心配してくれる筈だ」
また諭す様に言われてから、香蓮は士郎の運転で自宅にまで送られました。
−Interlude−
率直に言うと今回私が騙されて大金を奪われた件は、士郎さんに相談してからたった二日後と言う電撃的な速度で解決しました。
士郎さんから呼び出された日、士郎さんの家の応接間には見た事も無い人たちが数人に、士郎さん、そして例の自分を騙した男女が士郎さんに怯えながら、只々ひたすら私に謝罪と騙し取られた大金を全額返して来たのです。
これで円満解決――――とは行きませんが、自分を助けてくれた実は弁護士だと言う士郎さんには感謝の言葉しかありません。
「あの、依頼料は必ず払いますので」
「金はいい。俺が自分から言い出したことだからな」
「でも・・・」
「その代わり無茶な願いだが、聞いてくれるか?」
「えっと・・・はい」
「ならこれを機に、如何か
東京
(
此処
)
を嫌いにならないでやって欲しい。これからも嫌な目に遭うかもしれないが、如何かお願いしたい」
その士郎の言葉に出来るかは分かりませんけどと、曖昧にだが確かにそう返しました。
もしかしたらこれを切っ掛けに、自分のヴィジョンも何か変わるんじゃないかと言う期待もあったからです。
――――ですが、そんな甘い話はありませんでした。
今までと同じく友達も出来ず、趣味は読書か音楽鑑賞です。
でも大金を騙し取られたあの時
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