ソードアート・オンライン〜剣の世界〜
2章 生き様
12話 お話と花園で
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っと手を開くと、そこには2つの赤い玉があった。そこには細かな金色の細工がしてあって、それぞれに2本のリボンがついている。それは、ツカサが今朝細工していたあの玉だった。あれは髪飾りだったのだ。
「これ…!」
「リアも俺も、赤は似合わないから。…シリカになら、似合うと思った」
押し殺していた涙が、一気にあふれ出す。
「あり、がとう、ございます…!!」
息が吸えなくて、途切れ途切れで行ったシリカの感謝の言葉に、リアとツカサは顔を見合わせ、ふわりと笑う。先ほど見た、プネウマの花がほころぶように。
「さ、そろそろピナを生き返らせてあげよう?」
「はい…!」
シリカはアイテムストレージに髪飾りをしまうと、代わりにピナの心とプネウマの花を実体化させる。
目を瞑ると、シリカの頭の中には、昨日と今日の出来事が次々浮かんでは消えていく。たくさん、たくさんこの2人にはいろいろなものを貰った。助けてもらった。自分が利用されたって、怖くたって、あの優しさは本当のものだと思うから。
シリカは目を開け、そっと羽根の上に、花の雫を傾ける。その雫が羽根に触れた瞬間、羽根は光に包まれ、その光が消えた後には、シリカが会いたくて会いたくてたまらなかった水色の相棒の姿が、そこにあった。
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