暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜剣と槍のファンタジア〜
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2章 生き様
12話 お話と花園で
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いと、街にも入れないから、消耗品とか、食糧とか手に入れられなくなるからね。あるいは、グリーンが街で獲物を見繕って、パーティーメンバーにもぐりこみ、フィールドで仲間が待ち伏せているところに誘導、それで袋叩きっていう手口。よくパーティーメンバーにもぐりこめるななんて思ったけど、まあ、ここでは女に飢えてる男が多いから、三十路の醜いおばさんでも需要があるみたいだね。あ、そうだ、昨日盗聴してた男もここのメンバー」

 さらりと悪口を織り交ぜて、リアが説明してくれる。だが、そんなことよりもシリカを襲っていたのは驚愕だった。

「じゃ、じゃあ、この2週間一緒のパーティーにいたのは…」


 再び怒りをこらえたロザリアが、頑張って毒々しい笑みを浮かべた。

「そうよぉ、あのパーティーの戦力確認と、お金がたっぷり貯まって、おいしくなるのを待ってたの。本当なら、今日あたりにヤッちゃうつもりだったんだけどー」

 そう言った後、ロザリアは蛇のように舌なめずりをした。

「一番ヤるのが楽しみだったあんたが抜けちゃうって聞いて、どうしようかと思ってたら、レアアイテム取りに行くっていうじゃない?なかなかプネウマの花って、いい相場なのよねぇ」


 そして、怒りが収まったのか、リアに視線を戻すと、ロザリアは肩をすくめた。

「でもあんた、そこまでわかっててノコノコその子に付き合うとか馬鹿?それとも、ほんとにそっちの趣味なの?」

 熱く血が煮えたぎるような怒りを感じ、シリカの手が腰の短剣に伸びる。だが、それを止めたのはリアだった。

「残念ながら、馬鹿でもないし、そっちの趣味でもないんだよね」

 リアはあくまで冷静だった。さっきまでのノリの軽さは消え去っている。

「私たちも、あなたのこと探してたから。ちょうどいいと思ったの」
「…どういうことかしら?」

「あなたたちは、10日前に38層で一つギルドを襲ったよね。4人が殺され、リーダーだけが生還した」
「…ああ、あの貧乏な連中ね」

 平然と、ロザリアが言う。

「で、そのリーダーが私たちに仇討してくれって依頼して来たの。そのリーダーは、あなたたちを殺すんじゃなくて、黒鉄宮に放り込んでくれるだけでいいって言った。…ねぇ、あなたにその気持ちわかる?」

 静かな問いかけ。だがロザリアは髪をいじりながら面倒そうに言った。

「わかんないわよ。だいたい、マジになっちゃってバカみたい。ここで人殺したってほんとに死ぬかわかんないんだし、現実戻ったって罪なんかにならないし。だいたい戻れるかだってわかんないのにさ。正義とか法律とか言う奴、アタシ一番嫌い。この世界に妙な理屈持ち込むやつがね」

 フッと、リアが笑った。その瞬間、ゾクリと寒気がシリカを襲う。そこには、もう優
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