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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
A's編
第五十五話 管理局との交渉、そして新たな運命の前日 ★
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いる事件で機密性の高いものというわけか
中将に背を向け、デコレーションを再開する。
「魔術を使うのには魔術回路という疑似神経が必要となり、先日の交渉で話をしたと思いますが、魔術師は技術と知識を受け継ぎ、代を重ねるごとに能力を増します。
私は違いますが、魔術師は基本的に根源、こちらでいうアルハザードへ辿りつくのを目的としています。
基礎の基礎としてはこれぐらいですか」
「衛宮君は違うのか?」
「私は……」
私が何を目指すのか……
気が付けば元いた世界からこの世界に渡ってもう半年が経とうとしている。
だが再び正義の味方を目指すのかまだ道も定まらない。
「……目指す先を探している途中かな」
「そうか」
「はい。
さて、デコレーションも出来た。
カウンターで待っていてください。箱に入れてお持ちします」
「わかった。
ありがとう」
厨房から出ていく中将。
『幸せになりなさい』
『掴んでみせよ』
向こうの世界から旅立つ時に言われた二人の言葉を思い出す。
「……答えはいまだ見えずか」
いまだに進む道も答えも見えない自分が情けなくなるが、考えて簡単に答えが出るなら苦労はない。
「箱に入れるか」
ため息を吐きつつ、箱を取り出して、デコレーションを壊すことないように丁寧に箱にケーキを納めはじめた。
side リンディ
クラウン中将が厨房から出てきて、隣のカウンター席に腰掛ける。
クロノが置いたミネラルウォーターを飲んで大きく息を吐いた。
「どうでした?」
「魔術回路と魔術師が目指すモノについては教えてもらったが」
「が?」
「衛宮君が求めるモノはわからなかった、いや彼自身が答えをまだ見つけきれていないというのが正しいかな」
クラウン中将の言葉に何も返事が出来ない。
士郎君の本質を垣間見た事が一瞬とはいえある私は管理局の提督という立場だけど何も言う事は出来ない。
「これは独り言だから答えたくなければ答えなくてもいいし、答えたからといって何かあるわけではない。
リンディ提督は士郎君について報告書以外の事も知っているのでは?」
「……知っています。
ですが」
管理局の人間としては失格なのかもしれない。
それでも
「士郎君を裏切る事は出来ません」
彼の信頼を裏切る事はしたくない。
「独り言だと言っただろう。
彼は何か私などが想像もつかないような過去を持っているだろうし」
クラウン中将がそんな事をつぶやく。
さすが若いながらも現場からの評判も高い中将だと内心感心する。
「お待たせしました」
「ああ、ありがとう。
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