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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
A's編
第五十五話 管理局との交渉、そして新たな運命の前日 ★
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魔術師育成の協力は予想外だったが。
「ご要望の件はすべてお断りします」
「理由を聞いても?」
俺の言葉と共に眉を顰める面々だったがクラウン中将だけは表情を変えずに質問を返してきた。
周りの方々よりも若いといっても中将という肩書は伊達ではないという事か。
「魔術師は技術を受け継ぎ、代を重ねるごとに能力を増していくものです。
そして受け継がせるのは一世代に一人のみで外部には漏らさない。
なにより私が管理局に所属する事でのメリットがありません」
「ですが、魔術師の技能と管理局の技術、魔導の技能を集結すればさらなる能力の向上が」
「それは難しいでしょう。
魔術は概念、魂魄の重さを重要視していますから。
簡単に言えば年月や歴史の重みが重要になり、科学技術の発展と共に未来に進む魔導とは方向性が違います。
科学は未来に向かって疾走し、魔術は過去に向かって疾走するものです」
過去に疾走する魔術と未来に疾走する科学とは向かう方向が真逆なのだ。
そして、概念などは魔導を使う者には不要な考えであり、理解自体が難しい。
まあ、実際は魔導と魔術の混合など試した事がないので何ともいえないのだが。
魔導と魔術の混合は置いておくとして、管理局はリンディさん達を除き魔術を使うために魔術回路がいる事自体わかっていないのだ。
俺がメリットがないという言葉を否定して説得しようにも魔術の知識もなく、理解もしていない者が説得できるはずがない。
しばし意見を交わすが、結局
「……わかりました。
私共も貴方を説得できるカードを持っていません。
またカードを用意して参ります」
と意外にもあっさりと引き下がったのだ。
その後あれから管理局の上層部から何のアクションもなく、強制じみた勧誘もない。
強制じみた行為をしたらこちらも黙ってはいないのだが。
もっとも管理局が諦めたというわけでもない。
リンディさん曰く
「魔術に関する情報が少なすぎて動きが取れないのが正しいわね。
映像解析や士郎君を監視することで少しでも魔術の情報を得ようとはしてるけど」
とのこと。
まあ、俺にとってのメリットがわからないのだから交渉のやりようがないのだろう。
そんな管理局とのやり取りを思い返していたら
「士郎、その剣」
フェイトの困惑したような声に現実に引き戻される。
フェイトの視線は俺の胸元に向いている。
休憩中という事もあり、ネクタイを解き首元のボタンを二つほど開けている。
普段は休憩中でもネクタイを締めたままだったのだが、先ほどまで調理をしていた事もあり暑さから珍しく首元を楽にしていたのだ。
「その白の剣」
フェイトの
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