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転生とらぶる
ペルソナ3
1925話
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ばかりで、梅雨入りにはまだちょっと早い。
 だが、別に梅雨入りしてないからといって、雨が全く降らないって訳ではなく……
 現に空を見上げると、そこには雨雲が漂っている。
 これは……もう少しで一気に降り始めるな。

「ほら、もう少しで雨が強くなるだろうか、早めに食っておけ」
「わう? わん!」

 犬は俺の言いたい事を理解したのか、それとも単純に腹が減っていただけだったのか……それは分からないが、とにかく俺の言葉に短く鳴くと、ドッグフードを食い始める。
 少しずつ降ってきた雨に目を向けながら、ふとレモン達の事を思い出す。
 何故雨雲を見てそんな事を考えたのか、それは俺も分からない。
 だが、思い出してしまったのはしょうがない。
 時間の流れとかの関係で、時差が具体的にどれくらいあるのかは分からない。
 それでも、恐らくはそう遠くないうちにレモン達がこの世界にやってくるのは間違いないだろう。
 ……来るよな? 技術開発とかに夢中になって、俺を探すのを止めてないといいんだが。
 だが、何だかんだとW世界で得た新技術や新素材の類は魅力的な物が多い。
 数そのものはそこまで多くはないのだが、その分、質という点では大きいのだ。
 特にガンダニュウム合金。
 宇宙でしか作ることが出来ないというその金属は、ホワイトスターで作る事は不可能だろう。
 W世界固有の素材だから、キブツで作る事も不可能だろうし。
 だが……W世界にとっては、ホワイトスターとの間で行われる貿易で優秀な商品となるのも事実。
 今の連合軍であれば、ガンダニュウム合金を用意するのは難しくないだろう。
 そんな訳で、恐らく現在の技術班ではガンダニュウム合金についてかなり集中して研究しているのは間違いない筈だ。
 具体的にどのような研究をしているのかというのは、技術班ではないから分からない。
 そもそも、技術班には色々と変わり者が多い。
 それだけに、普通ならこうするだろうと思われる事であっても、完全に反対方向に吹っ飛んでいく事が結構ある。
 ……もっとも、それで色々と結果を出している以上、妙な暴走をしない限りは咎められたりしないんだよな。
 喜ぶべきか、悲しむべきか。
 そう考えつつ、俺は犬を撫でながら空を見続けるのだった。





「……は? 今、何て言った?」

 長鳴神社で雨に降られてから数日後の、土曜。
 HRも終わってそろそろ帰ろうかという時間、ゆかりと順平、有里の3人が俺の側にやって来た。
 つか、順平は剣道部の方いいのか? 強豪だけに、今日も練習がある筈なんだが。
 そんな風に思っていたのだが、俺が何かを口にするよりも前に、ゆかりが言ったのだ。

「だから、今日の夕方くらいにポートアイランド駅の裏側に行きたいか
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