0269話『榛名達との初詣』
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とは思っていたけど晴れ着を着るだけでここまでの変化をしてしまうものなのかと……。
「どうしましたか提督……?」
「……あ、いや。なんでもない」
「むー……」
案の定榛名は拗ねてしまっていた。
これはあとでなにか奢らって機嫌を治さないとな。
「あ、えっと……それじゃ大和。さっそく私と榛名の晴れ着の準備をお願いしてもらってもいいか……? 半日は時間があるとはいえ有限だから大切に使いたいし」
「わかりました。それではまず榛名さんはこちらのお部屋で」
「わかりました」
最初に榛名が更衣室に大和と一緒に入っていった。
それから少しだけ待つこと10分くらいか……?
カーテンが開くとそこには目も奪われるほどの美人になっている榛名の姿があった。
「あの、提督……どうでしょうか? 榛名、似合っていますか……?」
「…………」
その少し遠慮しがちな態度も私の心を大いに揺さぶってくれる。
なんというか、大和とはまた一味違った味わい深さを出している感じだった。
私は自身の頬が赤くなっているのを自覚しながらもどうにか口を開く。
「その……榛名、とても似合っているよ。率直に言えばかなり可愛いし綺麗だな」
「えっと……提督、ありがとうございます……」
それでお互いに萎縮してしまっているところで、
「提督? 榛名さんと良い雰囲気になるのもわかりますけど時間がもったいないですよ? 提督も早く着替えましょうか」
「わ、わかった! それじゃ榛名、行ってくる」
「はい!」
それから私も榛名と色が違って赤い色が目立つ晴れ着を着させてもらったんだけど、
「なんか少し派手じゃないか……?」
「そんなことはありませんよ。お似合いですよ提督」
「元が男性だったからやっぱり少し複雑な気分だな……」
「そうですよね。でもお似合いですからいいと思います」
「そうか?」
「はい!」
そんな感じで榛名にも見せたんだけどやっぱり「提督、とても似合っていますよ!」と普通に褒められたからどうしたものかという感じだった。
「それでは向かいましょうか。すでに夕立さんに山風さん、アイオワさん、ウォースパイトさんが待っていますよ」
「今回はその四人に私達を含めて七人か」
「はい、特に夕立さんが提督の警護を担当しますので安心してくださいね」
「わかった」
それで少し歩きにくいけど我慢して正門まで向かうんだけど、
「わー! 提督さんとってもお似合いかも!」
「……提督……その、似合っているよ……」
「ありがとう。夕立に山風。二人もとても似合っているよ」
「嬉しいッぽい!」
「……うん」
夕立は素直に嬉しがっていて山風は遠慮しがちだけど頬をうっすらと染めて照れていた。うん、やっぱり可愛いなー。
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