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英雄伝説〜灰の軌跡〜 閃V篇
第9話
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”黒の工房”が所有している工房の一つを潰して情報を手に入れたメンフィルから、ボク達の情報も知らされていたもんね。」

「………ああ。」

苦笑しているミリアムの言葉にリィンは重々しい様子を纏って頷いた。



「1年半前私がメンフィル帝国の捕虜であった時ペテレーネ神官長が調合した自白剤によって、わたし達が”人造人間(ホムンクルス)”――――”人工的に生み出された存在”であるという情報も自白させられ、リィン教官の耳にも届いていましたね。」

「といっても遺伝子は人間と殆ど変わらないみたいなんだけど。むー、そのわりには背がゼンゼン伸びないのは納得できないけどさー。……っていうか何気にアーちゃんって、背が伸びているよね?それに胸も少し大きくなっているよね?」

「……不埒な事は止めてください。胸のサイズについてはわたしにとっての秘匿情報になるため答えられませんが、身長については1年半前と比べると3リジュ伸びている事を認めます。わたしが成長した理由は以前わたしの事を知ったリィン教官が”匠王”ウィルフレド・ディオンの娘であるセティさん達―――ディオン三姉妹に相談し、その時に”零の至宝”とは別の方法で造られた”人造人間(ホムンクルス)”であるわたしの成長等についても相談して頂いたお陰でディオン三姉妹は父親である”匠王”にも相談し、その結果”匠王”達は協力して”人造人間(ホムンクルス)”であるわたしでも普通の人間と同様人間の成人へと成長できる”成長促進剤”を完成させ、その”成長促進剤”を一定の間隔で投与し続けているお陰で、今でも成長し続けています。ちなみにわたしはその”成長促進剤”の完成の過程で”成長剤促進”の被験者になったという”対価”の代わりに今後も成人するまで”成長促進剤”を無料で頂ける事になっていますので、”成長促進剤”の消費に困る事はありません。」

学生服を着ていても僅かに膨らんでいる事がわかる自分の胸を揉もうとしたミリアムの行動をすぐに察知したアルティナはミリアムから距離を取ってジト目で答えた後、”人造人間(ホムンクルス)”である自分が成長した理由を僅かに得意げな表情になって説明した。

「な、何ソレー!そんなの反則じゃないか〜!というか薬物の人体実験について、リィン達は反対とかしなかったの〜?」

「勿論お互いに話し合ったし、最初は反対もしたさ。だけど、新薬の作成者にはアルティナも言っていたようにセティ達に加えてウィルフレド卿も関わっていた上、セティ達は万が一の状況に対しても備えていたから、最終的にアルティナの意志を確認した上で”成長促進剤”―――つまり新薬の人体実験の許可を出したんだ。」

「へ〜、”グノーシス”の解毒薬を開発したディオン三姉妹どころか”匠王”まで関わっているなんて、滅茶苦茶豪華なメンツだね〜。ね
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