第五十五話 こんにちは赤ちゃん
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殿下にはエヴァ共々一生かかっても帰せないほどのご恩がある。
フアンクラブの連中が興奮してるな、俺は殿下と直接お話出来るんだと言いたいね。
言うつもりは無いけどね。
式典が終わるな、あと2時間で病院へ行けるエヴァ待ってろよ。
我が子よ俺が行くまで未だ生まれるなよ。
■オーデイン オーディン育英病院特別病室201号室 テレーゼ・フォン・ゴールデンバウム
病室ではエヴァちゃんが陣痛に耐えています。
「あーうーはーひー」
「未だですよ頑張って下さい」
「あーーー」
間に合いましたが、凄まじい状態ですね。
陣痛真っ盛りです、ミッターマイヤーは未だ来てません。
向かっているのは確認済みです、疾風ウォルフは早いはずです。
子爵家の眼鏡メイド姿に変装した、
ヴァーリア・ディーツゲン中尉が疾風の位置を逐次教えてくれます。
迎えに行った地上車の運転士からの連絡です、あと10分ほどで到着だそうです。
十分間に合いそうです。
しかし本来なら生まれないはずの子が生まれるわけです、
これほど嬉しいことはないですね、
しかもなんと先ほど聞いたら双生児だそうです。
いやいや嬉しさ200パーセントです、頑張れエヴァちゃん。
エヴァパパもミッターパパはハラハラしながら廊下でウロウロしています。
ミッターママは流石経産婦です落ち着いてエヴァちゃんの手を握っています。
私も落ち着きたいのですが、何せ初めてのことですからね。
わくわく感と大丈夫かな感半々です。
早くミッターマイヤー来い来い。
おっと連絡です、玄関に着いたとの事、
エヴァちゃんに伝えます。
「エヴァちゃんウォルフがしたまで来たよ」
「ああーううー、あありがああとおおうござああいますうう」
うわー完全な痛みが有るようです。
すごい音が外から聞こえますが、ミッター止められているようです。
消毒してこれに着替えて下さいと看護婦が怒ってますね。
申し少し落ち着け疾風よ。
2重部屋を抜けてミッターが活きよい良く入ってきます、
「エヴァ今帰ったよー!!」
声が大きすぎます。
「ウウウウォオルウフウ」
エヴァちゃん唸ってるのか喋ってるのか区別つきません。
ミッター看護婦さんから『静かにして下さい』と怒られてます。
疾風ウォルフも看護婦さんにはタジタジです。
ミッター私に気づきました、思わず名前を呼びそうなので、シッーと唇に人差し指を当てたら、
気づいたらしく、『ヴァネッサ様今日はありがとうございます』とごまかしてくれました。
良くやったミッターマイヤー。
ミッターがエヴァちゃんの右手を握って顔を見合わせながらうなずき合っています。
幾分落ち着いたのか、力みが始まりました。
「あああ@p@@っっp
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