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普通だった少年の憑依&転移転生物語
【ハリー・ポッター】編
221 隔離病棟じゃないクリスマス
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オニー?」

「三人とも、これを見て…」

アニーがハーマイオニーに声を掛けると、ハーマイオニーがその記事を俺たちに見せてくれる。その記事の見出しには[魔法省の役人 非業の死]とあった。軽く目を通しただけだが、ブロデリック・ボードと云う魔法省の役人が聖マンゴ≠ナ悪魔の罠≠ノよって絞め殺されてしまったとのことだ。

「悪魔の罠≠チてたしか1年の時のあれ≠セよね?」

「そうよ、スプラウト先生が賢者の石≠守るために持ち込んだあれ≠諱v

「こんなの、ひどいよ…」

ネビルがショックを受けているが、俺はボード≠ニ云う名前に思うところがあった。……どこかで聞き覚えがある名前な様な気がしたのだ。

(ブロデリック・ボード──ボード…)

数度ボードの名前を脳内で反芻(はんすう)するが、ちっとも思い出せない。

……なので、そこで一旦頭の縁っこにボードの名前を置いておこうとしたのだが、ふと遠巻きに聞こえたクィディッチ≠ニいう語句(ワード)で閃いた。

「……っ、こいつ無言者≠セ。……すっかり忘れていたが思い出せた」

「無言者≠チて魔法省の神秘部≠ノ勤めてるっていう…」

「ああ。クィディッチ・ワールドカップの時、父さんの口からボード≠フ名前が出たんだ」

「……うーん…。……快方に向かっている無言者≠フ元に悪魔の罠≠ェ都合良く──きな臭いね」

そう締めるのはアニーで、ハーマイオニーも深く頷いている。俺も同意だ。

「……?」

ちょっと込み入った話になってきたので、話に着いてこれきってないネビルにアニーとハーマイオニーが簡潔ながら説明しているのを横目に見ながら、IF(もしも)の話≠考えていた。

知識≠フ通りに事が推移していれば、映画≠ノは描写こそされていなかったが──父さんは聖マンゴ≠ノ搬送されていた公算が高い。……故に、連鎖的に考えてしまうのだ。

(……もしかしたら、ボードを見殺しにしちまった…?)

……と、そう考えてしまう俺は不遜なのかもしれない。しかし可能性としては2割くらいだと俺は見ている。……聖マンゴ≠フ構造が判れば多少の判断がつくかも判らないが、ネビルに()くのはさすがに憚られた。

暗鬱とした空気が蔓延する。……しかしそんな朝でも、(つつが)無く一日が始まるのである。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

アズカバンからの≪死喰い人(デス・イーター)≫どもの集団脱獄は≪プロメテウス≫にとって大きな刺激を与えた。

……≪死喰い人(デス・イーター)≫もそうだが吸魂鬼(ディメンター)が世に放たれたと云う危機感をメンバー達にもたらしたのだ。

「……何て言うか──脱帽だ
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