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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
A's編
第五十話 空中訓練
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を見るや否や周囲に視線を奔らせる。
 放物線を描き回転しながら迫る木刀。
 それをかわそうとするなのはだが嫌な予感を感じ、背後を振り返ると背後からも迫る木刀。

「レイジングハート!」
「Round Shield」

 両手に描かれる魔法陣が木刀を防ぐ。
 その隙に最高速度を維持したままなのはに迫る士郎。

 勿論なのはも近寄らせまいと迎撃態勢をとろうとするも、それをさせないかのごとく放たれる三本の木製の短剣。
 三本の短剣を回避せずシールドを張り防御しながら、ディバインシューターを精製しようとするなのは。

 だがそれこそ士郎の狙い。

「きゃっ!」

 シールドに当たった瞬間木製の短剣は砕け散るがその衝撃波はなのはの体勢と集中を乱す。
 先の短剣は鉄甲作用で放たれたのだ。
 もっとも鉄甲作用で投擲されたとはいえ模擬戦用に多少力を抜かれている上に強化もかけていない木製の短剣のためシールドを破る事は出来ない。
 だが元々シールドを破るのが目的ではなくシールド越しの相手に衝突時の衝撃を与え時間を稼ぐのが士郎の狙いであった。

 さらになのはは体勢が崩された時になぜ衝撃がシールド越しに伝わったのか理解できずに思考してしまう。
 
(なんで、違う! 考えるのは後にしなきゃ、士郎君が!)

 即座に思考をやめて士郎への迎撃に移ろうとするが、もはや士郎は目前まで迫っていた。
 
 そして再び振り下ろされる木刀。

 なのはは一瞬再び避ける事を考えるが先ほどと同じ方法で避けるのを危険と判断した。

(もし読まれてて準備されてたら)

 なのは自身、士郎と出会ってまだ一年にも満たないが士郎の戦い方の巧さは理解している。
 だからこそなのはがとった行動は回避ではなく、あえて正面からの迎撃。

「しっ!」
「たあっ!」

 ぶつかり合う木刀とレイジングハート。
 
 結果はどうなるかというと至極簡単だ。
 魔力を纏うレイジングハートと強化もされていない木刀がぶつかり合うのだ。
 単純に木刀が耐えきれずに折れる。

 士郎もまさか一合の打ち合いで木刀が折れるとは思ってもいなかった。
 そして、折れた木刀の先端は士郎がなのはとぶつかり合った勢いのままなのはに向かう。

 ただの木刀の破片とはいえ空中で勢いがついた状態である破片が当たれば怪我を負いかねない。
 当然なのはの相棒がそれを容認する事はずもなく結果として

「Protection」

 主を守ろうとレイジングハートがプロテクションを張り破片を退けていた。




side 士郎

「あ〜あ、負けちゃった」

 残念そうにするなのはだが

「いや、今回は俺の負けだ」
「え? だけど」
「アレ
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