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普通だった少年の憑依&転移転生物語
【ハリー・ポッター】編
217 アンブリッジ先生≠フ初講義
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授業方針の三つ目の項の[3.防衛術の行使を、実践的な枠組みに当てはめること]と矛盾するのではないのでしょうか?」

(矛盾はしていないんだよなぁ…)

「矛盾はしませんよ、ミス・グレンジャー」

「どうして≠ニお伺いしてもよろしいですか?」

俺は枠組(ケース)≠ノ当て嵌めることと実践(トライ)≠キるとでは意味合いが違う事に気付いている。そしてアンブリッジも、「ええ、よろしいですよ」と云う切り出しからそれを引き合いに出してきた。

「枠組み≠ノ当て嵌めることと実践≠キるとでは若干ニュアンスが違うと云うことなのです──判りましたか、ミス・グレンジャー?」

「でも、知識だけでは意味がありません。……もし(なにがし)かに襲われた時に…」

「まぁ、ミス・グレンジャーは平穏極まりないこの世界で、一体何に怯えていると云うのです?」

「……っ、それは…」

さすがに見かねたので、出遅れ感はあるが──ハーマイオニーを助勢することに。

「何でしょうか? えっと──どなた?」

「ウィーズリーです。備えあれば憂い無し≠ニ云うように、実戦(ゆうじ)≠ノ備えて防衛術を身に付けておく事に越した事はないでしょう。……それに、怯えるべき相手≠ニ云うのも、今日日(きょうび)の魔法界には存在していると思いますが…」

「ミスター・ウィーズリーの云う、その怯えるべき相手≠詳しく()いても?」

「……例えば、≪死喰い人(デス・イーター)≫ですね。……よもや去年のクィディッチ・ワードカップの≪死喰い人(デス・イーター)≫による強襲テロをお忘れではないでしょう?」

ここでお辞儀さん≠フ名前を出さないのがミソ。……注意を促すけならわざわざ爆弾──お辞儀さん≠フ名前を投下しなくても≪死喰い人(デス・イーター)≫と云うワードでも充分だと思っての事である。

……しかしそれはある意味の成功であり──あるに()いての失敗だった。≪死喰い人(デス・イーター)≫と云う語句でも教室をざわつかせるのは充分だったらしい。

「授業中ですよ、静粛に! ……それにミスター・ウィーズリー、あの事件≠ヘ≪死喰い人(デス・イーター)≫の仕業と断定された訳ではありません」

「闇の印≠ェ上がったと云うのに?」

「あれが闇の印≠セという事も断定されていません!」

(うわぁ…)

アンブリッジ先生≠フ苦し紛れとしか云い様が無い言い訳に、思わず内心で嘆息。もはやここまで来れば逆に──もちろん、悪い意味で感心してしまう。……そして、よく見れば他のグリフィンドール生たちもアンブリッジ先生≠フことをどこか白けた目で見ているのが判る。

……シェーマス・フィネガンなんかも、【
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