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普通だった少年の憑依&転移転生物語
【ハリー・ポッター】編
215 15歳、リトル・ウィンジングから
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でもピーター・ペティグリューが自分からヴォルデモートに接触していった可能性もあるか──っ)

15年前、凋落(ちょうらく)するまではヴォルデモートの勢力の最盛期だったらしいし、その公算も高そうだ≠ニ適当なところで思考に区切りを着けようした時、タイミングの良い事にダーズリー邸の玄関が開く音が聞こえた。……きっと護衛≠フ人達が来たのだ。

そんなボクの予想は当たっていて、玄関が開かれてから一分ほどした後、ドアの向こうから(しわが)れた声で呼び掛けられる。聞き知った声──マッド‐アイ・ムーディこと、アラスター・ムーディの声だった。

――「アニー・ポッター、居るか」

「居ます」

……都合よく<{クを除く3人が出掛けていて助かった。何しろムーディ先生の(かんばせ)にはボクでも目を剥いたほどだったから…。

閑話休題。

「開けるぞ」

「どうぞ」

一応ドアから離れて、ドアの方に杖を向けながらムーディ先生(?)にドアを開かせる。……不躾(ぶしつけ)な態度かもしれないがドアを開けたムーディ先生はそんなボクの対処に気を咎めた様な様子ではなく、寧ろ感心した様な顔をしていた。

「ほぅ、些か無用心かと思ったが杖は準備している辺り不意討ちに対しての用心くらいは出来ているらしいが…」

「やぁ、アニー」

「ルーピン先生?」

「……しかし、多人数で来ている事を想定していなかった様だが──その辺りはまだ未熟なようだな」

正味な話、ムーディ先生の言う通りで。入室してきたのがムーディ先生の他に、二人も居た事に対して驚かされた。……もちろん、片方が知っている人物──リーマス・ルーピンその人だったからと云う事もある。

護衛≠ニは云っても一人や二人で──それもウィーズリーおじさんやシリウス辺りが来ると思っていたがボクのそんな予想は容易く外されたのだ。

護衛≠ニしてリトル・ウィンジングに来てくれたムーディ先生とルーピン先生──そして知らない女性だった。

……しかも階下からしないはずの人の息遣いの様な音が少なからず聞こえるので護衛≠フ人はまだ居るらしい。

(赤き龍の寵を受けし者>氛氓ヒぇ)

今度は浮わついた気分ではなく、階下に耳を澄ませながら改めてボク自身の価値≠改めて噛み締めていると、杖を持っているので魔女なのだろう──知らない女性がテンション高めに話し掛けてきた。

「わぁ! 貴女がアニー・ポッター? 写真で見たリリーにそっくりだわ」

「は、はぁ…。貴女はボクをご存知かもしれませんが、ボクは貴女を存じ上げません。……ですので、不躾なのは承知ですがどなたか()いても?」

「待て、紹介なら下の連中と纏めてやる。時間は
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