【ハリー・ポッター】編
210 クラウチ家のスキャンダル
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容と云えば以上の様な塩梅で、1≠フあたりでカルカロフがクラムに噛み付くがクラムは取り付く島もない。俺もそこらはさすがに、クラムの名誉のためにも詳しくは語らなかった。
俺がクラムに森の近くに呼ばれたのはハーマイオニーを巡っての鞘当てみたいな内容で、青少年の胸に秘められた想いをベラベラと語るほどクラムを嫌っていない。
……尤も、ダンブルドア校長はクラムに生暖かい視線を向けていて──尚もクラムに詰め寄ろうとしていたカルカロフを宥めた様子を見る限り、クラムの秘めたる想いについて気付いているようだが…。
閑話休題。
……ちなみにクラウチ氏だが、今はウィンキーが着いていてダンブルドア校長の采配により聖マンゴ≠ノは送られていない。現在ならホグワーツのセキュリティの方が安全とのことだ。
また閑話休題。
「さてイゴール、今日の事についてはこの辺りで良いと儂は思うとるが…」
「だがっ…」
「校長先生、ヴぉく疲れた」
「ビクトール…。……判った、もう行こうか」
カルカロフはダンブルドア校長に噛みつこうするが、早くこの場を切り上げたかったのだろうクラムがカルカロフの言葉をぶった切り、二人揃って校長室から退室していく。
(よし、うやむやに出来たな)
しめしめ、と俺もクラムとカルカロフに続く様に退室しようとする。
「ああ、ロンは残っておくれ」
「はぁ…」
(げ…)
出来るだけ自然な所作に見えるように椅子から立ち上がろうとしたところで敢えなく呼び止められる。
「……どのような用でしょう?」
「単刀直入に訊こう。……ロン、お主はバーティを襲った犯人に目星は付いておるかね?」
腰を椅子にかけ直し──校長室の扉が閉まりきったのを確認して、直球にダンブルドア校長に投げ掛けてみる。ダンブルドア校長も俺を必要以上に拘束するつもりはなかったのか、取り繕うことなくそう訊いてきた。
ダンブルドア校長は俺が“忍びの地図”を持っている事を知っている。その上、一年の時にはクィレル件、二年時にはバジリスクの件、去年の三年生の時にはシリウスの冤罪も証明してしまった。
(……判断材料を与え過ぎたか…)
「凡そですが…」
「それでも良い。君の推測は筋が通っていることが多分にあるのでな」
割りと打算ありきの韜晦である。ここで惚けても痛い腹を探られるだけなので保険をかけながら述べてはみるものの、ダンブルドア校長はそう言い切る。
それこそ、俺が知っていて当然だ>氛氓ニでも云うように。
……ともすれば、ダンブルドア校長のこの態度も納得できるような気がしてきた
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