蛇鬼の鰭
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家から飛び出してギルドへと向かう中も爆音が止まらない。ギルドが近付いてくると、たくさんの獣がいるのが見えた。
「何あれ!?」
「モンスターの群れ?」
「すごい数がいるよ〜!?」
あまりのモンスターの数に驚かずにはいられない。しかもそれがギルドに一直線に向かってきているのだから。
「魔導士ギルド蛇鬼の鰭。何年も前からずーっと犬猿の仲のギルドよ!!」
「ライバル!?」
ギルドにたどり着くとルーシィさんとナツさんがすでに到着しており、シェリアの説明に驚く。
「モンスターを使ってくるとはね」
「堕ちたね、オロチも」
「きっとジュラさんがいなくなるのを見計らって・・・」
「感謝祭で油断してるとこを突かれたのね」
「おのれ〜」
ライバルギルドの思わぬ奇襲に怒りを覚える。リオンさんも完全に油断していた自分を恨めしそうにしている。
「リオン!!これは一陣にすぎねぇ!!西方からすげー大群が来てる!!」
「10万はいるよ!!」
「10万・・・!?」
目を使ってその方角を見てみると、地平線まで続くモンスターの群れが見えた。
「このままでは街が壊滅する!!」
「ここまでやるかー!!オロチィィィ!!」
冷静さを欠いており大声で絶叫するマスター。そんな中1人だけその場に立ち尽くし、何やら思考している人物がいた。
「・・・なんでオロチはあんなに大量のモンスターを保有してるんだ?」
10万にもなるモンスターを一ギルドが保有していることなどありえない。それなのに列を外れることなく全てのモンスターがギルドに向かって突撃してくる。
「オロチには“魔物使い”がいるようだね」
「ならそこを叩けば」
この集団の群れを凌ぐことさえできれば街への被害を食い止められる。でも、それにはある問題があった。
「あのモンスターの数じゃ近づけねーよ!!」
魔物使いはモンスターたちの1番後ろ、安全地帯で待機しているはず。そうなるとそこに辿り着くまでにはモンスターを突破しなければならない。
「空なら」
「飛びまーす」
そう思っているとナツさんが夜空を指さしハッピーも手を上げる。そうか!!セシリーたちがいればモンスターの群れを回避することができるのか!!
「俺も行きます!!」
「はい!!」
「了解」
ここにいるエクシードは4匹。俺とウェンディ、レオンも名乗りを上げる。
「手を貸してくれるのか?」
「おうよ。燃えてきたぁ!!行くぞ、ハッピー!!」
「あいさー!!」
人の姿に変化するシャルル、セシリー、ラウル。彼女たちに持ち上げられて空へと飛び上がると、ナツさんもハッピーに持たれて―――
「ごめんねナツ!!」
「んば」
シェリアがそ
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