第36話 暗いのも怖いのも、大嫌い
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いくらいに薄い、桜色の唇。この口元、どっかで見たような……?
いやそれより、何なんだこの二人? こんなヘンテコなカプセルに入れられて、プリンターみたいなプラントの隣で眠らされて。
しかも、二人とも白衣の格好と着た。医者でもやってたのかな? それとも科学者?
――ん? 科学者……って、まさかッ!?
俺の脳みそがある仮定に達しようとした、その時。
「ぐうッ!?」
上半身を締め付けられるような圧迫感を感じ、俺は肺の奥から息を吐き出さされた。な、何なんだよ次から次へとッ!
慌てて胸の辺りを見遣ると……あら不思議。あの黒い帯が巻き付いていらっしゃる。しかも両腕も巻き付けられているせいで、うまく身動きが取れない!
それだけでは終わらず、今度はベルトコンベアーで排出されたままだった「解放の先導者」が、不気味な機械音を立てて動き出してきた! 挙げ句の果てには、俺と古我知さんを取り囲んでいた連中までもがなだれ込んで来たし……こりゃあ、絶体絶命ってヤツなのかなぁ?
俺が身をよじらせていると、黒い帯が巻き付いている部分から伸びた先に――人影が見えてきた。
「知ってしまったみたいだねぇ……いろいろと」
言うまでもなく――それは古我知さんが纏う、「呪詛の伝導者」の姿だった。
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