第30話 秘密って何だっけ
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知さんを倒す、みたいなことを言っていたけど――無茶苦茶にも程があるんじゃないか?
「連れて来たぞい」
ゴロマルさんの言うことに理解が追い付く前に、俺達は彼が言っていた人物がいるのであろう、地下室にたどり着いてしまった。
そして――
「おー。来たかい、龍太。なんだか、大変なことになっちまってるらしいなぁ」
「なっ……!」
そこにいた人物は、見慣れた顔――どころか、俺の家族だった。一煉寺龍亮……俺の、兄。
普通ならありえない場所にいて、普通ならありえないことを喋っている彼の調子は、いつもとなんら変わらないものだった。ちょっと待てよ、なんでウチの兄貴がここにいるんだ!?
しかも、彼の傍らにはボロボロに砕けた「解放の先導者」の残骸が。ここで一体、何があったんだ!?
状況が飲み込めないでいる俺と矢村の前に立ったゴロマルさんは、さっきまでとは打って変わって真剣な表情で俺を見上げる。
ここでようやく本題に入る。彼の眼差しが、その意図を強く現しているようだった。俺と矢村は顔を見合わせて、彼の言い分に耳を傾ける。
「よく聞いておれよ龍太君。これは樋稟を救うための、君にしか出来ないことじゃ」
そして、彼が第一に口にしたことは……俺が今、最も求めていた答えだった。
――俺にしか、できないこと……!?
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