第8話
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、そうだったんですか………」
「ガイウスさんや”ノルドの民”の人達はご無事でしょうか……?」
ミハイル少佐の説明を聞いたリィンやトワは驚き、セレーネは心配そうな表情をし
「………………」
「……そもそも、その緊張関係が何で起きてんのかって話だけどな。エレボニアは”碧の大樹”の件から1ヵ月後にリベールが提唱した『西ゼムリア同盟』に調印したお陰でメンフィルから1年半前のメンフィルとの戦争で奪われた領地の一部を返還してもらった事もそうだが、クロスベルからもメンフィルから贈与されたエレボニアの領地の一部を返還してもらう代わりに、クロスベルの独立並びに建国を正式に認めたはずなんだけどな。」
「うふふ、それも調印した人物はこの計画書を考えた”鉄血宰相”よねぇ?」
ランドロスは何も語らず黙り込み、ランディとレンは意味ありげな笑みを浮かべてレクター少佐を見つめた。
「やれやれ、それを言われると弱いんだよな………ま、ぶっちゃけ現状、情報局もTMPも大忙しでね。ノーザンブリアに帝国の東側全域で諜報戦を繰り広げてる最中ってわけだ。」
「んー、そうなんだよね。ボクもこの後、エレボニア領のクロイツェン州でそっちの対処をするつもりだし。」
「そうだったのか……」
「って、喋っていいのかよ!?」
「まあ、ミリアムさんは元々こういう方ですので……」
「―――結果として起きているのが帝国西側での警戒レベルの低下だ。そこに”付け込まれる”可能性を我々は危惧している。」
ミハイル少佐の説明を聞いたリィン達はそれぞれ血相を変えた。
「あ………」
「……それが先程の計画書に繋がるわけですか。」
我に返ったトワは呆けた声を出し、リィンは真剣な表情で呟いた。
「1年半前の帝国の内戦と、ノーザンブリアでの北方戦役―――クロスベル動乱や、リベールの異変でも暗躍していたが同じく1年半前のメンフィル・クロスベル連合によるカルバード侵攻の混乱に紛れたメンフィルの精鋭部隊や暗殺部隊によって”盟主”を含めた大半の最高幹部クラスが暗殺された事で、事実上崩壊したと思われていた謎の結社”身喰らう蛇”の残党。時にそれと連動し、時に対立もする、戦争のプロたる10近い猟兵団……情報局の分析じゃ、既に帝国本土でそれぞれが動き始めてる可能性が高い。―――必要なんだよ。それなりの”抑止力ってのが。」
「……無論、我々とて戦闘が起きることが確実な地に生徒達を送り込むわけではない。あくまで体裁は”演習”――――万が一のため機甲兵などの最新装備なども用意した訳だ。更には―――第U分校専用となる演習用の装甲列車も完成した。」
「ほう?」
「演習用の装甲列車……!?」
「そこまですんのかよ!?」
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