第四百九十九話
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第四百九十九話 臨戦態勢
今田先生も今日子先生も自分達のそれぞれの使い魔達にいつもの穏やかさはあるが確かな声で言った。
「いいですか、これからです」
「ある意味博士より厄介な人と戦うことになります」
「ですから皆さんも気をつけて下さい」
「総力戦にもなります」
「総力戦ですか」
今田先生の使い魔のうちの一匹である黒犬が応えた。
「今回は」
「はい、そうです」
その通りと答える今田先生だった。
「まさに」
「私達二人と皆で、です」
今日子先生も使い魔達に話す。
「一致団結してあたりましょう」
「さもないとどうしようもない方ですから」
「そして生徒の皆さんにはです」
今日子先生はこうも話した。
「決して迷惑がかからない」
「その様にしますので」
「何というかですね」
今日子先生の使い魔の一匹である黒猫が言ってきた、見れば今日子先生の使い魔の犬は白く今田先生の使い魔の猫は白である。
「ご主人様達にとって因縁の相手なんですね」
「そうなのです」
今日子先生は黒猫に答えた。
「ですから気をつけて下さい」
「そういえばご主人様今敬語ですね」
黒猫は自身の主の口調について指摘した。
「こうした時のご主人は」
「よく言われます」
「真剣だってですね」
「どうも癖でして」
完全に真剣な時は口調が今田先生と同じく敬語になるのだ、それが今日子先生の癖の一つなのだ。他にも幾つか癖がある。
「それでなのです」
「その癖が出ている」
「それだけのことです」
「そういうことですね」
「ですから」
「それだけにですね」
「今回は皆さんも注意して下さい」
今回の二人の相手にはというのだ。
「尋常でない魔力も備えています」
「生物学的には人間ではなくなっています」
ここでこうしたことも言った今田先生だった。
「ですから余計にです」
「人間ではなくいなっている」
「そうした相手なのですか」
「はい、ですからご注意を」
くれぐれもという口調であった、とにかく先生達は今最大限の警戒を持っていた。そのことを使い魔達にも伝えていた。
第四百九十九話 完
2017・11・19
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