ペルソナ3
1923話
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っただろう。
だが、ゆかりは既に山岸と出会っている。
そしてゆかりの性格を考えれば、自分の知り合いを苛めた時の事を面白おかしく話していた相手をそのままには出来ないだろう。
「つまり、その女達に突っかかっていったのか?」
そう言いながら、山岸を苛めていた相手……というので、何度か遭遇した日焼けした女達の事を思い出す。
空き教室だったり、俺達の教室の前での騒動だったり。
その時の事を思えば、多分ゆかりが突っかかっていった相手はあいつらなんだろうなぁ……と。
だが、そんな俺の言葉に、ゆかりは首を横に振る。
「本当なら、そうするつもりだったわ。実際、もう少しでそうするつもりだったし。けど……その、何でか分からないけど、有里君がいたのよ」
「あー……なるほど」
そう言えば、放課後に有里が唐突にいなくなった事を思い出す。
ただ、ゆかりの部活が終わった後となると、恐らく数時間は掛かった筈だ。
その間、有里が放課後の学校で何をしていたのか……気にならないと言えば、嘘になる。
「で、有里君が山岸さんの事を笑っている人達をじっと見ててね。……結局何も言えないままに、その人達が有里君に気が付いて、その場から離れていったんだ」
それは無理もないだろう。
以前に廊下で有里に絡んだ結果、有里のファン達によって、あの女達は思い切り悪者にされてしまった。
そして有里のファンクラブの面々には素早くその情報が出回り、学校の裏掲示板とかにもその辺りの情報が出回り……現在あの女達にとって、学校というのは決して居心地のいい場所ではない筈だった。
となると、あの女達が再び有里と絡もうとするか?
普通に考えて、答えは否だろう。
もっとも、それだと気が収まらないからこそ、山岸をネタにして笑っていたんだろうが。
「山岸さんの件、どうにかならないかな?」
なるほど。それが相談の内容か。
ただなぁ……
「どうにかって言っても、今の時点で既にどうにかなっているような気がするんだが」
あの女達が学校では周囲の目でちょっと面白くない状態にある以上、何かをしようとしても絶対に他の奴の目に止まる。
そうなれば、当然のようにまた掲示板とか有里のファンクラブの情報網で出回るだろう。
そんな状況で、あの女達がわざわざ学校に来るかと言われれば……普通は来ないと思う。
いや、ゆかりが見た以上は来てるんだろうが、それでも何かをするとは……
「その女達は、山岸に何かをするって言ってたのか?」
「ううん、直接は何も言ってなかったけど……それでも、ああいう風に言ってたのを思えば、もしかしたら何かするかもしれないでしょ。それに、普段から山岸さんを苛めているみたいだったし」
「そっちは、正直……山岸
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