ペルソナ3
1923話
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どうする? ゲーセンにでも寄っていくか?」
今日は特にやるべき事はないので、友近にそう尋ねる。
だが、友近は少し考えてから首を横に振る。
「いや、ちょっと腹が減ったし、はがくれにでも行こうぜ」
「俺は別に構わないけど」
不味いラーメン屋なら自分から進んで行きたいとは思わない。
だが、はがくれのラーメンは美味いし、ラーメン以外の料理も、どれも美味い。
であれば、その店に行かないかと言われて、否と言う筈もない。
今日は担々麺の気分だな。
坦々タン麺の方は、まだ注文出来なさそうだし……ああ、でも常連の友近がいれば、注文出来るか?
「なぁ、友近。坦々タン麺って、友近がいれば注文出来るのか?」
「え? あ、うーん……どうだろうな。一応聞いてみるか? ただ、それで駄目だったら、諦めてくれよ」
「ああ」
友近の言葉に頷き、俺達ははがくれに向かう。
……はがくれでは常連の友近がいてくれたおかげか、坦々タン麺を無事頼む事に成功する。
それとはがくれ丼と焼き餃子を頼み、俺は豊かな一時を満喫する事になるのだった。
友近は俺がそれくらい食うってのは知っていたので、驚きはしていたが、そこまで極端な驚き方ではなかった。
この辺り、それなりに付き合いがあるだけの事はある。
そんな訳で、友近と一緒に軽く腹ごしらえをした後、ゲーセンに行ってちょっと遊ぶことになる。
夜……いつものように影時間になった頃、俺の姿はゆかりの部屋にあった。
36階の番人シャドウを倒したという事もあり、少しの間タルタロスの攻略は中止するという事になっている。
そんな俺が、何故影時間になってゆかりの部屋にいるのかと言えば……単純に、影時間が始まる少し前にゆかりからメールが来たからだ。
影時間になったら、自分の部屋に来て欲しい……と。
それだけを聞けば――もしくは見れば――逢い引きか何かの誘いだと思わないでもないだろうが、こうしてゆかりの部屋に漂っている雰囲気は、とてもではないがそのような代物ではない。
影時間ということで、明かりは夜空に存在する月のみ。
取りあえずという事で、俺は炎獣を何匹か召喚しておいた。
そんな炎獣の明かりに照らされたゆかりの表情は、どこからどう考えても悩んでいる……というものだ。
どうした? と声を掛けるのもいいが、今はそんな事を話すよりも黙ってゆかりの側にいた方がいいだろう。
そう判断し、俺は特に何も口にせず、ゆかりの部屋の床に座り、壁に背を預ける。
そして、ゆかりの部屋の中には沈黙が満ちる。
そのまま、どれだけの時間が経ったのか……そもそも影時間なので時計の類も動いておらず、感じる事が出来るのはあくまでも体感的なものでしかない。
体感的な感じ
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