第七話
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その声にパトリックは先に動き点を取ろうとし……上半身に剣を当てられていた。
「なっ!?」
「これでいいんですよね?」
「ええ、あなたの点よ。どうしたのパトリック。指導してあげるんでしょう?」
「クッ、油断しただけです!」
その声と同時にパトリックは攻勢を掛けるも自身の攻撃は次々といなされ逆にカイムの攻撃はパトリックに次々と命中していった。もはや挽回など不可能な所まで攻撃が命中した所で……
「試合終了!結果は……聞くまでも無いでしょう?」
「っっ!」
その言葉にパトリックの顔が歪みそのまま俯いてしまった。それに肩を竦めカイムはフリーデルに声を掛けた。
「もう行ってもいいですか?」
「ええ、いいわよ。わざわざごめんなさいね。」
「いえ。」
会話を終え部屋から出るとカイムのARCUSが鳴り出した。
「はい、もしもし。」
『リィンだ。ちょっと聞きたい事があってな。』
「どうしたんだ?」
『いや、今の所ガイウスとエリオットの了承は取れたんだ。他の皆は駄目らしいんだがラウラだけ連絡がつかなくてな。』
「ラウラが?確かあいつの部活は……。」
『水泳部だな。他は運よく連絡取れたとはいえ部活中だからしょうがないんだがどうする?』
「あー、今突然の野暮用でギムナジウムにいるから直接聞きに行くわ。」
『そうなのか?じゃあ頼む。ガイウスはもう少しで寮に向かうそうで、エリオットはもう寮にいる。』
「あいよ、なるべく早く済ますわ。」
そう言ってARCUSを切り、カイムはギムナジウムの奥にあるプールの扉を開けた。扉を開けると部員らしき男女が水着で泳いだり近くの椅子で休んでいたりしていた。カイムはその中で先輩と思わしき男子に話しかけた。
「すいません、少しいいでしょうか。」
「ん、どうしたんだい。もしや入部希望かな?」
「申し訳ない、違うんですわ。実はここに入部しているラウラの友人でして、彼女に用があって来ました。」
「おっとそうなのか。ラウラは……今は泳いでいるがそろそろ上がるだろうしそこの椅子に座って待っているといい。」
「ありがとうございます。」
男子生徒に促され近くの椅子に座りラウラの泳ぎを眺めてた。贔屓目抜きでもかなり速く直ぐに部で上位にいけるであろう。やがてラウラが上がったのを見計らって彼女の元に行き話しかけた。
「ようラウラ、なかなかの泳ぎじゃないか。」
「む、カイムか。そなたも泳ぎに来たのか?」
「いや、違う。しかし水泳部はこんな時期から活動してるのか。」
「うん、いわゆる寒中水泳だな。少々寒いがこれも鍛錬というものだろう。」
「あ
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