暁 〜小説投稿サイト〜
英雄伝説〜光の戦士の軌跡〜
第七話
[4/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
。」

「それは……確かにそうだな。」

「それじゃリィン、お前は協力可能なメンバー連れて寮に行っててくれ。買い物済ましてから昼飯作るからさ。」

「悪い、頼む。」


そう言いながらリィンはARCUSを取り出しながらその場から離れていった。恐らく他のZ組メンバーに連絡をするのだろう。カイムも買い物をする為にその場から離れようとすると目の前にあるギムナジウムから出てきた一人の生徒が話しかけてきた。


「あら、カイムじゃない。どうしたの?もしかして気が変わってフェンシング部に入部する為に来てくれたの?」

「それちゃんと事情話しましたよね、フリーデル先輩?」

「ふふふ、冗談よ。でも出来れば今から遊びに来てくれると嬉しかったりするわね。」

「昼飯作りにいかにゃならないんですが、どうかしたんで?」

「ちょっと生意気な一年生と試合して欲しいなぁって。」

「先輩がやればいいじゃないですか。あなたやロギンス先輩ならそこら辺の連中に遅れはとらんでしょうに。」

「ロギンスが油断して引き分けになっちゃったのよ。私がやってもいいんだけどもう一人の指導もしたいから。ね、お願い。」

「……まあ少しなら。」


結局フリーデルの押しに負けカイムは彼女の頼みを引き受ける事になった。ギムナジウムに入りフェンシング部が使っている部屋に入るとそれに気付いた白い制服の生徒が話しかけていた。


「フリーデル部長と……寄せ集めのZ組に入ったカイム・グレイスか。何の用だ?入部はしないんだろう?」

「(いきなりこれかい)フリーデル先輩に頼まれたから来ただけだ。」

「……部長、どういうことですか?」

「あなたの対戦相手を連れてきたの、パトリック。」

(よりによってハイアームズの三男坊かよ……。)


パトリック・ハイアームズ。サザーランド州を治める≪四大名門≫の内の一家、ハイアームズ家の三男である。現当主であるフェルナン・ハイアームズは≪四大名門≫の中でも穏健派であり領民からも不満の少ない良き領主である。最もカイムはそういう所は認め尊敬しているが柔軟かつ底が知れないと、警戒もしているが。


「そうですか、分かりました。さあ、剣を取りそっちに立ちたまえ。」


パトリックに促され、カイムはロギンスから剣を受け取りパトリックと対峙した。


「ルールはサーブルにしましょうか。慣れない剣を使ってる訳だしカイムの得意な斬りも追加する意味で。」

「別に何でも構いませんよ。」

「ふふふ、そう。カイムはルールは流石に全部覚えてるわね?」

「ええもう。あんたらがこっちの知識の穴を突きまくってくれましたからねぇ。」

「もう、根に持たないの。……じゃあ、始め!!」


[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ