シリルvs.ナツ
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ナツさんこそ!!やっぱり強いですね!!」
「当たり前だ!!前よりももっと強くなってるぞ!!」
炎の魔法をこれでもかと繰り出してくるナツさん。でもそれを俺は全て回避する。魔力が高まったことで魔水晶による視力がさらによくなった。おかげでどんな高速攻撃も見切ることができる。
「火竜の・・・咆哮!!」
だがここで想定外の事態が起きた。パンチやキックなど接近戦を仕掛けてきた相手がその距離感のままブレスを放ってきた。急な攻撃だったことで防御体勢が取れない。
「うわああああ!!」
強くフィールドの壁に打ち付けられる。あまりの威力に地面に落ちたが、思いの外ダメージを受けていなかったようですぐ立ち上がられた。
「1年間修行してその程度ですか?」
「安心しろ、まだまだ本気じゃねぇぞ」
そう言われるとちょっと驚いてしまう。でも、それは俺も同じ。そもそも本気で戦うつもりなんかなかったけど、ここは負けるわけにはいかない。
「水竜の・・・」
「火竜の・・・」
拳に魔力を溜め込み両者が相手に向かって走り出す。
「「鉄拳!!」
顔面めがけて放たれた両者の拳。それがクリーンヒットしたところで、記憶が途絶えた。
「んん・・・」
目が覚めるとそこは見知った天井が見えた。その脇にいるのは同い年くらいの少女たち。
「あら?起きたわ」
「大丈夫〜?」
最初に声をかけてきたのはシャルルとセシリー。俺が無理矢理体を起こすと、ウェンディたちも部屋に入ってきた。
「シリル!!よかった!!」
「もう、2人して気絶するからびっくりしたよ」
「大した一撃じゃなかっただろ」
「いいところに入ってたからね」
いつの間にやらパジャマに着替えているウェンディとシェリアの後ろから冷めたように現れるレオンとラウル。そこまで来て、俺はナツさんとの勝負のことを思い出した。
「あぁ!!もしかして俺負けた!?」
「残念。引き分けだったんだなこれが」
何が残念だったのか色々突っ込んでやりたいがここはあえてスルーする。聞いた話によると、2人とも相手の拳がクリーンヒットしたことで気絶してしまい、勝者なしになったらしい。
「じゃあ賭けはどうなったの?」
「さぁ?」
「ルーシィさんとハッピーがナツさんをどこかに連れていってたから、もしかしたら明日も来るかも」
引き分けかとガッカリしている上に、また明日も来るかもしれないと言われると余計面倒くさいことになりそうな気がしてタメ息が出た。しかも外はすでに暗くなっており、夜になっていることから明日が近いことがわかりなお憂鬱だ。
「ほら、シリル起きたからもう戻ってもらっていいぞ」
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