ソードアート・オンライン〜剣の世界〜
2章 生き様
10話 ある日のこと
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押し通すという形になり、2時間後に村の噴水のところに集合ということで一時解散となった。だが、メンバーの顔はすぐ優れない。
アスナは、机にもたれかかり、溜息を吐いた。リアの影響力は、この世界では最大だろう。それを改めて実感した。キリトが自分の意見に反対だといっても動じなかった攻略組たちは、リアも反対だと言い出した途端、動揺を見せた。あの後、気まずい雰囲気になったが、何とか作戦結構まで踏み切ることはできたのは幸いか。
オールラウンダーとしても低層で活動することが多いらしく、低層でもその人気は根強い。
だが、アスナが一番イライラしているのは、リアの心がわからないことだった。彼女がいったい何を言いたいのかがわからない。初めてあった1層とは明らかに態度が違うのだ。
そして、最後に向けられたあの眼。体の芯まで凍らせるような、絶対零度の視線は、アスナに純粋な恐怖を与えた。
いや、こんな弱気ではだめだ。自分は今回の攻略で指揮を執る血盟騎士団副団長なのだから。アスナはギュッとこぶしを握りしめた。
気づくと出発まであと30分という時間になっていた。そろそろ準備をしなければならない。そう思った時だった。
「副団長――――!」
そう言ってきたのは、血盟騎士団の片手剣使いだった。アスナより少し年上ぐらいだろうと思われ、現在はアスナの側近を務めるかなりの実力者だ。普段はかなり落ち着いているほうなのだが、かなり焦っているため、何かがあったことは明白だった。
「どうしたの!?」
「50層がアクティベートされています!」
「えっ!?」
50層がアクティベートされているということは…
「じゃあ、ボスが倒されたってこと!?」
「そういうことに、なりますね…」
言いにくそうに、彼がそう言った。
だれがボスを倒したかなど、これほど明確な問題はない。だが、あの2人だけで、あの強力なジオクロウラーが倒せるのだろうか?しかも、ここから出発して2時間ほどで、だ。迷宮区の時間を入れれば、1時間ほどでボスを倒したことになる。そんなこと、ありえるのだろうか。だが、そのようなことができそうなのは、あの2人しかいない。
「…集まったプレイヤーたちを、またここに集まるように伝えてください」
「え、あ、はい。わかりました」
彼はそう言うと、バタバタとまた来た道を戻っていく。
アスナは続いて、メニューウィンドウを呼び出し、フレンドリストを開いた。
2人は、50層主街区“アルゲード”の大通りを連なって歩いていた。まだこの層がアクティベートされたと気づいていない人がほとんどのため、人はかなり少な
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